イタリアの国旗

写真拡大

世界で最も長生きした早老症患者のサミー・バッソさんが28歳で亡くなった。

6日(現地時間)、ロイター通信などによると、イタリア・ヴェネツィアの生物学者バッソさんは、前日家族および友人とともに夕食を囲んでいるときに突然亡くなった。

イタリア先天性早老症協会は「私たちは彼の旅程を共にすることができた『特権』に対して深く感謝している」としながら「サミーは私たちに人生の障害物が時として越えられないと思えても最善を尽くして生きる価値があるということを教えてくれた」と哀悼した。

1995年イタリア北部ヴェネト州スキオで生まれたバッソさんは2歳の時に早老症の診断を受けた。その後10歳の時、バッソさんと両親はイタリア早老症協会を設立した。

特に彼はナショナルジオグラフィックのドキュメンタリー『サミーの旅(Il viaggio di Sammy )』を通じて有名になった。このドキュメンタリーはバッソさんが両親や最も親しい友人とともにシカゴからロサンゼルスまで米国国道66号線に沿って旅する過程を追っている。

バッソさんは2018年遺伝工学を通じて早老症を治療する可能性に対する研究論文を書いた。この功労が認められて翌年イタリアのセルジョ・マッタレッラ大統領からイタリア共和国功労騎士爵位を受けた。

一方、早老症は遺伝的の異常により正常な人よりも何十年も早く年を取り、早期老化が進む疾患だ。世界的に2000万人に1人の割合で発生し、治療を受けない場合、期待寿命は13.5年に至らないといわれている。

普通、乳児期には正常な姿を見せているが、24カ月前後で深刻な発育遅延現象を見せて、髪の毛が生えないことをはじめ、皮下脂肪の萎縮や骨の形成不全など老人と類似の変化が特徴的に現れる。高血圧、狭心症など深刻な心血管合併症は一般的に思春期の時に発生して、これによって死亡に至る。

現在までのところ、早老症に対する治療法はなく、一人一人に現れる症状によって治療が行われている。