●師匠が認める番組Dの腕「僕より上手いっす!」

中京テレビ・日本テレビ系バラエティ番組『ヒューマングルメンタリー オモウマい店』(毎週火曜19:00〜)で紹介した店が集合する『オモウマいフェス』が、3月9日・10日にさいたまスーパーアリーナで開催された。

会場を取材したマイナビニュースでは、この現地レポートを全4回にわたり掲載。最終回は、「暴れん坊師匠! 茂三郎一門 公開そば打ちショー」の模様をお届けする。

「會津野 茂三郎」店主の五十嵐茂さん


○大型イベントでの初挑戦「恥をかかないように」

埼玉のそば屋「會津野 茂三郎」の店主・五十嵐茂さんは、カメラの前でお尻を出したり、次々に弟子を採ったりと、破天荒かつおちゃめなキャラクターで人気に。さらに、担当する谷口昂ディレクターが「36番弟子」として入門すると、驚異的な速さで“師匠超え”のそば打ち技術を取得し、他の弟子の動向などとともにシリーズ化している。

今回は約20人の弟子を引き連れて、茂三郎一門が「そば打ちショー」を会場内で開催。本番前の師匠に意気込みを聞くと、「こういう大きいイベントでやったことないから、ビビっちゃうんじゃないかと思って。シミュレーションはしてるんだけど、恥をかかないように。それだけです」と答えてくれた。

○天空切り志願の少年がステージへ

そしていよいよ本番。「茂三郎」のテーマ曲であるベートーヴェンの「運命」がおどろおどろしく会場に流れる中、師匠は作業をこなす弟子に「大丈夫か? 緊張すんじゃねぇぞ」と言いながら、「いや、俺が緊張してんだ(笑)」と笑わせる。





そんな中、谷口Dがカメラを回しながら、師匠に自らそば打ちを披露してほしいと小声で伝えると、師匠は「やれやれと言うんでやります」と、しぶしぶ承諾。長いめん棒を孫悟空の如意棒のように自在に操り、そば粉をどんどん広げていくと、会場から大きな拍手が沸き起こった。







すると師匠が「36番切りまーす!」と指名。またも拍手が起きる中、谷口Dがカメラを置いてスムーズな手つきでそばを切っていくと、師匠は「僕より上手いっす!」と絶賛し、観覧客からは「めっちゃうまい!」「ヤバーい!」とった声が次々に漏れ出ていた。





またステージには、手元を見ることなくそばを切っていく秘技「天空切り」の使い手・43番が登場。無表情で天を見上げながらサウスポーでテンポよく切っていく姿に、ここでも観覧客から歓声が上がる。

すると、天空切りを志願する少年が現れ、ステージへ。43番が安全に手元を見守る中、見様見真似で天空切りをやってみせると、師匠に「43の一番弟子だ!」と入門を認めてもらった。





●“超高速中華店主”が飛び入り参加

こうして大いに盛り上がりを見せる中、厨房を目まぐるしく走り回る“超高速中華店主”こと「中華ごはん かんざし」(山梨)の店主・山下潤さんが飛び入り参加し、そば打ちに挑戦。プロの料理人が番組ディレクター(36番)にそばの切り方を教わるという謎の構図が繰り広げられ、師匠にも「千切りやってると思えばいいんじゃないか?」とアドバイスを受けるが、いつもと勝手が違う包丁に苦戦し、「お師匠さんすご〜い!」と感心した。

ステージを終えた山下さんに話を聞くと、「本音を言うと、うまくできるだろうなと思ってたんですけど、全然違いますね! びっくりしました。包丁の形も重さも何もかも違いますし、お師匠さんすごいっすよ!」と感激の様子。

山梨・甲府と、埼玉・滑川という遠距離ながら、今や互いの店を行き来する仲だそう。「お師匠さんの心に触れると、きれいなのが分かります。だからおいしいそばが作れるんですよね。料理ってどうしても心が現れるんです。だから自分も料理人として、心をきれいにしていかなきゃいけないなと思います。いや、それはどこの世界でもそうかもしれないですね」と、強く実感しているようだった。