私は専業主婦で「家計管理」していますが、旦那は貯蓄額も把握していません。同じような方はどれくらいいるのでしょうか?

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夫婦間の家計管理において、共働きではなく夫だけ働いていて妻が専業主婦の場合では、妻が家計管理を行っているケースが多いかもしれません。しかし、なかには夫が家計管理を行っていたり、そもそも別で管理していたりする夫婦もいるでしょう。 そこで今回は、夫婦間の家計管理事情や家計管理を行うことの重要性を解説します。夫婦間で現在家計管理が曖昧になっている方は、参考にしてください。

夫婦の家計管理事情とは?

松井証券株式会社が2020年に行った夫婦の家計管理事情に関する調査によると、夫婦での家計管理事情は以下の通りです。

●妻が家計管理を行っている割合:45.0%
●夫が家計管理を行っている割合:24.8%
●夫婦別々で管理している割合:16.4%
●夫婦一緒に管理している割合:13.9%

調査結果から約半数は妻が家計管理を行っていることが分かります。さらに、妻が家計管理を行っている夫に、妻の家計管理の満足度をヒアリングしたところ、約7割合以上が満足していると回答しています。
 

正確な家計管理ができていない可能性も!?

同調査によると、夫婦間での隠し事に関して最も多い回答が「お金」に関する内容で20.9%となっています。次いで、恋愛関係が9.5%、趣味関係が7.5%と続きます。
また、お金の隠し事に関連して、パートナーに正確な所得額や貯蓄額を伝えていない夫婦も一定数いるようです。お互いに正確に自分の所得額や貯蓄額を共有している方は62.1%、残りの37.9%は正確に伝えていない、そもそも共有をしていないなどの結果となっています。
また、正確に伝えていないと回答した方で、所得額と貯蓄額にどれくらいサバを読んで伝えているかをヒアリングしたところ、若年夫婦と熟年夫婦で以下のような違いがあるようです。

【若年夫婦】

●所得額:5万円/月
●貯蓄額:50万円

 

【熟年夫婦】

●所得額:3万円/月
●貯蓄額:100万円

毎月の所得額に関しては若年夫婦の方がサバを読んでいる額が大きく、貯蓄額に関しては熟年夫婦の方が額が大きくなっています。これらの結果から実際に家計管理を行っていても、正確な家計管理はできていない可能性が考えられます。
 

正確な家計管理ができていないと起こりうるリスク

夫婦で正確な家計管理ができていないと、以下のようなリスクが起こるおそれがあります。

●ライフイベントでのお金が不足する
●老後の生活資金が不足する

共働き夫婦だと独身時代のように個別で管理をしていて、お互いがどのくらいの収支なのか把握していないケースもあるでしょう。特に若年夫婦の場合、車やマイホームの購入、出産などのライフイベントがこれから増えていく可能性があり、それなりのお金が必要となります。
その際にお互いの正確な所得額や貯蓄額を把握したうえで家計管理を行っていないと、上記のような場面になった場合に対応できないおそれがあります。
また、正確に家計管理を行い、老後に向けた生活資金対策も行っておくことも重要です。勝手に「夫がこれくらい貯蓄しているから大丈夫」と思っていて実際になかった場合、老後生活が苦しくなってしまうおそれもあります。
20代などは収入もそれほど高くなく、老後資金に回せるお金の余裕がないケースもあるでしょう。しかし、30~40代は比較的収入も安定してくる可能性があります。老後資金の対策のために、夫婦間で正確な家計管理を意識しましょう。
 

夫婦間で妻が家計管理を行っている割合は約4割!

夫婦間で妻が家計管理を行っている割合は約4割となっています。夫が家計管理を行っていたり、そもそも別で管理していたりする場合もありますが、一般的には妻が管理をしているケースが多いようです。
調査結果では正確に所得額や貯蓄額を伝えていない方も一定数いることが分かっています。正確でなくとも目的に合わせて家計管理ができていれば問題ありませんが、サバを読んで曖昧な家計管理を行っていると、いざという場面で必要な資金がなく対応できないリスクが生まれてしまいます。
もしこれから大きなライフイベントがある、老後資金対策を視野に入れているなどの場合は、お互いの収支から正確な家計管理を行うことが重要です。
 

出典

松井証券株式会社 夫婦の家計管理事情に関する調査(PR TIMES)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー