マチェイ・スコルジャ新監督がこの後の4試合にフォーカス【写真:轡田哲朗】

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スコルジャ監督は代表ウィークで中断を迎えるまでの向こう4試合にフォーカス

 浦和レッズは9月7日、さいたま市内でマチェイ・スコルジャ新監督の就任会見を実施した。

 残りのシーズンについて、初戦になる14日の第30節ガンバ大阪戦からの4試合を重要なフェーズとして位置付けた。

 浦和は昨季にスコルジャ監督が就任して、決勝のみ年をまたいでの開催だったAFCチャンピオンズリーグ(ACL)2022を優勝。リーグ戦では4位、ルヴァンカップで準優勝の成績を残した。年末にはクラブ・ワールドカップ(W杯)に出場し、4位という成績だった。しかし、スコルジャ監督は家族の事情で1シーズンで退任となっていた。

 そして今季はペア・マティアス・ヘグモ監督が率いてシーズンがスタートしていたが、8月末に解任を決断。スコルジャ氏が新監督として復帰することを明らかにしていた。ビザの発給などの手続きを経て6日に来日したスコルジャ監督は、一夜明けて7日のトレーニング後に記者会見に臨んだ。

 スコルジャ監督は「現時点で行うところは選手に自信を取り戻させ、チームスピリットを持って強く戦えるようになること。戦術、フィジカルとあるが、そこは不可欠。現時点ではメンタル面へのアプローチが重要だと思う」と話す。ヘグモ監督解任が決定された一因に成績不振があることは明らかにされているが、7月と8月の2か月間で浦和は公式戦に1勝もしていない。

 そのうえで「私にとって最初のステップがこれからの4試合だと思う」と話した。浦和の日程を見れば14日のG大阪戦からFC東京、ヴィッセル神戸、セレッソ大阪と10月6日までにリーグ戦を戦う。その根拠について「重要な要素でまだ評価しきれていない部分もある」と話す指揮官は、「次のインターナショナル・マッチウィークの中断までには、今シーズンにどこを目指すべきが非常にはっきりしているだろう。私にとってもそこでいったん選手を評価するタイミングになると思う」と話し、この4試合を終えたあとに代表活動による中断期間が訪れることを挙げた。

 その4試合について「勝ち点を今すぐにでもこのチームは必要としてる。メインターゲットとして勝ち点を取ることがある。最初はあまり美しいゲームは見せられないかもしれないが、チームが勝つための方向性はしっかり見せながらプレーしたい」とした指揮官は、「浦和の野心を考えれば、今のポジションは十分ではない」とも話した。勝ち点36の暫定12位の浦和には、前半のみで中止となり、後半からの再開試合が決まった川崎フロンターレ戦を含め残り11試合、勝ち点33を獲得するチャンスがある。

 昨季のスコルジャ監督の選手起用法を見れば、シーズン序盤には多くの選手にチャンスを与えた一方で秋以降は試合に起用するメンバーをかなり絞り込んだ。この4試合でシーズン最終盤でどの選手を中核に据えていくのかを見極めていくことになりそうだ。(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)