Image: Kyle Barr - Gizmodo US

高級感ある手応え。

今年のノートPCのギミックで一番謎なのは、Asus Zenbookが打ち出した「セラルミナム」じゃないでしょうか。これ、一見テック業界にありがちなナンセンスかと思いましたが、Zenbook S 14はIntelのLunar Lake搭載でバッテリーライフも向上してそうだし、感触も悪くありません。

セラミック+アルミニウム

セラルミナムとは何か? Asusいわく、セラミック素材をアルミニウムにくっつけた素材だそうで、これによって背面プレートをより頑丈かつ軽量にできたらしいです。

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Zenbook S 14は触るとプラスチックみたいにも感じるんですが、軽く叩くと大理石のカウンターみたいな高級な響きがあります。そのテクスチャーと、直線的なデザインの入ったパネルからは、パリッと端正な印象を受けます。

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少し前に同じデザインのZenbook S 16も見てたんですが、そのときはここまで気にかけてませんでした。サイズが違うせいか、見方が変わったのかわかりませんが、Zenbook S 14は思わず手にとってタイプしたり、ひっくり返したりしてしまい、毎日ガンガン使えそうな手応えを感じます。詳細にレビューしたら感想が変わるかもしれませんが、第一印象はなかなか良いです。

バッテリー駆動は最大27時間

Zenbook S 14は今どきのUltrabookらしい機能満載で、画面は3K OLEDタッチスクリーン、バッテリーは72 Whr、Wi-Fi 7をサポートしています。低輝度での動画連続再生は最大27時間可能とされてますが、20時間以上あれば十分ですね。

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今期の新ノートPCに注目が集まるのは、Intel最新のCore Ultra 200Vシリーズのチップ、別名Lunar Lakeが入ってるからです。IntelいわくCore Ultra 200Vシリーズは今までより効率が高く、動画や画像処理からゲーミングまで、すべてにおいてパフォーマンスも改善し、バッテリーライフも長くなったとのこと。Dellの新XPS 13とかAcer Swift 14 AIも、バッテリー持ち20時間以上を謳っています。

ちなみにZenbook S 14に先立って発売されたZenbook S 16とS 13は、AMD Ryzen AI 370チップ搭載でした。Intel Core 200Vシリーズ搭載のZenbook S 14は、性能においてはAMDチップ搭載マシンを上回るはずですが、米Gizmodoでのベンチマークはまだ完了してません。ただAsusは、Zenbook S 14はタブを50個開いた状態でS 13より38%長くバッテリーが持つと言ってます。

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Zenbook S 14の厚さは0.47インチ(約11mm)、重量2.65ポンド(約1.2kg)なので、MacBook Air 13よりわずかに軽く厚いといったところで、ふわふわして頼りないほどではないです。冷却機構をリデザインしたのと、チップも小さくなっているので、従来のZenbookより高温になりにくいとのこと。

日本では10月以降発売

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Zenbook S 14のお値段は、Intel Core Ultra 7 256VとRAM 16GB搭載バージョンが1,400ドル(約20万円)、Intel Core Ultra 7 258VとRAM 32GB搭載バージョンが1,500ドル(約21.5万円)です。日本での価格は未発表ですが、9月20日に予約開始、発売は10月以降とされてます。

今年は「AI PC」やら「Copilot+」やら、ノートPC周りにバズワードが飛び交ってますが、どれも大風呂敷のわりに結果は玉石混交というか、がっかりするものも多いです。生成AIでお母さんへのメールがすぐ書けるとか、やたらに画像が作れるとかいうことより、数年間相棒として使えるユニークなノートPCを探したいんですよね。そういう意味ではやたらとAIを連呼されるより、「セラルミナム」って言われるほうが好感が持てる気がします。