ドヘニー戦の一夜明け会見で笑みを浮かべる井上尚弥【写真:中戸川知世】

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一夜明けて会見

 ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)は4日、4団体防衛から一夜明け、神奈川・横浜市内の所属ジムで会見した。前夜は東京・有明アリーナで元IBF世界同級王者TJ・ドヘニー(アイルランド)に7回0分16秒TKO勝ち。陣営の大橋秀行会長が将来的な那須川天心(帝拳)との対戦プランに言及したことを受け、「土俵に上がってきてから」と話した。

 試合から一夜明けた井上は傷のない綺麗な顔で会見。「そんなに深い眠りにはつけていない。それはいつも同じ」などと振り返った。次戦は12月に都内でWBO&IBF1位サム・グッドマン(オーストラリア)が濃厚。来年は米ラスベガス開催が計画され、指名挑戦権を持つ元WBA王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)が有力候補となっている。

 そんな中、前夜のセミファイナルではWBO世界バンタム級王者・武居由樹(大橋)が初防衛に成功し、同級で世界獲りを見据える那須川について「やりたい気持ちが強い」と明かした。大橋会長は「面白いんじゃないでしょうか」と歓迎しつつ、「ただ、昨日の出来だと分が悪い」と警戒。「天心は伸びていますから。もともとあれくらいの実力があって、出せなかったのが前の試合で出せた」と那須川の成長に目を見張った。

 その流れで「天心は伸びてきたら、それこそ井上尚弥天心もある。夢があります。日本のボクシング界が盛り上がる」と自ら明かした。井上は来年末頃まではスーパーバンタム級を想定し、まだデビュー4戦しかしていない那須川は1つ下のバンタム級。世界挑戦すらしていないため、現時点では非現実的なカードだが、注目度の高い一戦なのは間違いない。

 WBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M.T)との対戦も期待される井上。大橋会長の言葉を受け「そっち(那須川戦)の方がまだないんじゃないですか?」と笑みを浮かべた。「まだ世界王者にもなっていないし、会長はプロモーター的に面白いからだと思います。まだ土俵に上がっていないし、土俵に上がってから聞いてください」と話すにとどめた。

(THE ANSWER編集部)