Metaのマーク・ザッカーバーグCEOが2024年8月26日に、オンラインプラットフォーム上のコンテンツモデレーションに関する調査に対して、アメリカ下院司法委員会のジム・ジョーダン委員長に不満を表明する書簡を提出しました。ザッカーバーグ氏はSNS上で検閲を行うよう強制する政府からの圧力があったことを明かしています。

meta-letter-082024.pdf

(PDFファイル)https://prod-i.a.dj.com/public/resources/documents/meta-letter-082024.pdf

Exclusive | Mark Zuckerberg Says White House Was ‘Wrong’ to Pressure Facebook on Covid  - WSJ

https://www.wsj.com/tech/mark-zuckerberg-neutral-politics-letter-election-2024-02b86372



Zuckerberg says he regrets caving to White House pressure on content - POLITICO

https://www.politico.com/news/2024/08/26/zuckerberg-meta-white-house-pressure-00176399

BREAKING: Mark Zuckerberg admits Biden-Harris admin ‘pressured’ Facebook to censor Americans, and he went along with it | The Post Millennial | thepostmillennial.com

https://thepostmillennial.com/breaking-mark-zuckerberg-admits-biden-harris-admin-pressured-facebook-to-censor-americans-and-he-went-along-with-it

ザッカーバーグ氏によると新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックのさなかの2021年に、ホワイトハウスを含むアメリカ政府の高官が、ユーモアや風刺を含む特定のCOVID-19コンテンツを検閲するよう数カ月にわたりチームに圧力をかけてきたとのこと。また、Metaが「検閲には同意できない」と意思表示すると、政府は不満を表明したことが報告されています。

実際にMetaのSNSであるThreadsでは、「vaccines(ワクチン)」や「covid(コロナ)」といった単語の検索が制限されていました。なお、こうした検索ブロック措置は2023年10月に解除されています。

MetaのSNSアプリ・Threadsでは「vaccines(ワクチン)」や「covid(コロナ)」が検索できないように規制されている - GIGAZINE



ザッカーバーグ氏は「Metaが政府からの圧力に屈して検閲を行ったことを遺憾に思っています。また、政府から圧力がかかることは間違っており、この圧力について率直に発言しなかったことを後悔しています」と述べています。さらに「政府に対して肯定的であれ否定的であれ、どちらの方向にも政府からの圧力に屈してコンテンツ基準を変えるべきではないと強く感じています。そして、このようなことが再び起こった場合、私たちは政府からの要求をはねのける予定です」と報告しました。

一方でホワイトハウスの報道官は「パンデミックのさなかで政府は公衆衛生と国民の安全を守るために責任ある行動を実施しました。私たちの立場は常に明確で一貫しており、テクノロジー企業やその他の民間関係者は、自分たちの行動がアメリカ国民に与える影響を常に考慮しつつ、提示する情報について正しい選択をすべきだと考えています」と伝えました。



また、ザッカーバーグ氏は書簡の中で「2020年のアメリカ大統領選挙において、ロシアからの偽情報とみられるトピックに関するコンテンツを削除するようFBIからの圧力があり、一部のコンテンツを削除しました」と明かしました。なお、その後の調査でこのトピックはロシアからの偽情報ではないことが判明しています。ザッカーバーグ氏は「振り返ってみると、我々はコンテンツの削除を行うべきではありませんでした」と述べています。

ジョーダン委員長は今回の書簡に対し「言論の自由にとって大きな勝利です」と語っています。