(上段左から)薬丸 翔、綾乃 彩、銀粉蝶(下段左から)山田由梨、大竹このみ、田島ゆみか、青山祥子、武井琴

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2024年12月7日(土)~15日(日)シアタートラムにて、贅沢貧乏による新作公演が上演されることが決定し、全キャストが発表された。

贅沢貧乏は2012年に作家・演出家・俳優の山田由梨が旗揚げし、俳優の大竹このみ、田島ゆみか、青山祥子、制作の堀朝美の5名が所属している劇団。現代の日本社会が抱える問題を奔放な想像力と多彩な手法でポップに浮かび上がらせる作風を特徴とし、一軒家やアパートを長期的に借りて創作・上演する「家プロジェクト」や、東京芸術劇場で上演し、岸田國士戯曲賞にノミネートされた『フィクション・シティー』(2017年)、『ミクスチュア』(2019年)など場所性に合わせた作劇を得意とする。『みんなよるがこわい』(2015年初演)の中国版が2018年から中国全土を巡回、『わかろうとはおもっているけど』(2019年初演)が2022年フェスティバル・ドートンヌ公式プログラムとしてパリで上演されるなど国内外で活動の幅を広げている。

本作はそんな贅沢貧乏による最新作。岸田國士戯曲賞にノミネートされた『ミクスチュア』以来、5年ぶりの書き下ろし新作となり、世田谷パブリックシアターとの提携公演として実施。白井晃芸術監督が新設する若手カンパニーをサポートする枠組み「フィーチャード・シアター」の初年度カンパニー公演となる(2024年度は「スペースノットブランク」「贅沢貧乏」が上演)。

山田由梨が本作で描くのは、人間の「不調」について。自身の「不調」の経験をもとに、切実でコミカルな「鬱コメディ」を描きながら、不調な人でも観ることができるやさしい公演を目指す。

そして、すでに発表されていた贅沢貧乏劇団員の大竹このみ、田島ゆみか、青山祥子に加え、これまで贅沢貧乏作品でステージングや出演を重ねている武井琴が参加。

さらに贅沢貧乏初参加となる綾乃彩、薬丸翔が主人公のカップルを演じ、猫を探す女/母役として、銀粉蝶が出演することが決定した。全公演情報の解禁は9月を予定している。

【あらすじ】
派遣社員のマリ(綾乃彩)は、会社員のヨウ(薬丸翔)と共に暮らしている。マリは現在鬱状態にあり、休職中。そんな中、ヨウが1ヶ月ほど海外出張へ行くことが決まる。気分転換にもなるし鬱もよくなるかもしれないからとヨウに誘われ、マリは一緒に行くことにする。
しかし、滞在先のホテルは少しおかしなホテルだった。隣室には猫を探し続けている女(銀粉蝶)や、掃除をしても綺麗にならない掃除係、記憶にない昔の友人が現れる。マリはそんなものたちに煩わされながら、部屋にぽっかりとあいた穴に気づき--。


出演者コメント

■マリ役:綾乃彩
初めましての贅沢貧乏。でもそうは思えない運命のような出逢いを山田由梨さんをはじめ劇団員の皆さん、今回の作品、役に感じております。贅沢貧乏5年ぶりの新作公演、私にとっても5年ぶりの舞台になります。初の試みの「贅沢貧乏の稽古場をひらく会」もありますので、演劇を創っていく過程からご観劇頂く皆さまとも一緒に楽しむことができたらと思います。

■ヨウ:薬丸翔
贅沢貧乏の皆さんは僕と世代が同じということもあり、同世代の人たちとの創作というものに強く魅力を感じました。実際にお会いした時に、山田さん含め、皆さんとは共通言語が多い気がして、一緒にモノづくりをさせてもらうことへの好奇心を掻き立てられました。贅沢貧乏の作品の一端を担えるように気を引き締めて稽古に臨もうと思っています。

■猫女、母:銀粉蝶
どんなステージになるでしょう?ワクワクしてます!