児童虐待の認知件数 栃木県警が統計を取り始めて上半期では2番目の多さ
今年の上半期に栃木県警が認知した児童虐待の件数が、県警が統計を取り始めてから上半期としては、2番目の多さとなったことが分かりました。
県警察本部のまとめによりますと、今年に入ってから6月までの半年間で、県内で認知された児童虐待の件数は263件でした。
県警が統計を取り始めた2000年以降、上半期で最も多かったのは2023年の270件で、今年は去年に比べると7件減りましたが過去2番目に多い件数となり、県警は「依然として高い水準で推移している」としています。
虐待の種類は、言葉による脅しや無視、子どもの目の前で家族に暴力をふるう、きょうだいと比べて差別的な扱いをするなどの「心理的虐待」が159件で、認知件数の大部分を占めました。次いで身体的虐待で67件、育児放棄などのネグレクトが33件、性的虐待が4件となっています。
全国的にも悲惨な虐待事件が相次いでいます。上半期に県内で検挙されたのは11件で、宇都宮市では今年1月に当時4歳と2歳の息子を窒息死させて殺害し自身も自殺未遂を図った母親が逮捕され、現在、殺人の罪で宇都宮地方検察庁に起訴されています。
県警は、児童虐待は児童が自ら助けを求めるのは難しく、長期化や深刻な被害につながる可能性が高いとしています。子どもの泣き声が聞こえたり夜間で一人で歩いていたりするなど「児童虐待かも」と感じたらちゅうちょすることなく、警察や児童相談所に通報してほしいと呼びかけています。