GoogleがAndroid 15 Beta 4を公開!近く正式版がリリース

Googleは18日(現地時間)、スマートフォン(スマホ)やタブレットなど向けプラットフォーム「Android」の次期バージョン「Android 15(開発コード名:VanillaIceCream)」( https://developer.android.com/about/versions/15 )における一般向けベータ版の第4弾となる「Android 15 Beta 4」を公開したとお知らせしています。

すでに同社が展開する「Pixel」ブランドのスマートフォン(スマホ)において「Pixel 6」および「Pixel 6 Pro」以降のスマホやタブレット「Pixel Tablet」にて「Android Beta Program」( https://g.co/androidbeta )からネットワーク経由によるソフトウェア更新(OTA)で導入できるほか、すでにファクトリーイメージやOTAイメージも配信開始されています。

Android 15 Beta 4はビルド番号が「AP31.240617.009」、Androidセキュリティーパッチレベルが「July 2024」、ます。またGoogle Play servicesも「24.23.35」となっているほか、APIレベルも前回の「Android 15 Beta 3」と同様にそれ以前の「API 34」や「V Beta 2」から「API 35」となります。またPixel製品以外でもAndroidエミュレーターでも試せ、エミュレーターではx86(64bit)およびARM(v8-A)がサポートされています。

なお、Android 15 Beta 4ではAndroid 15における安定版(Platform Stability)の第2弾かつベータ版の最終段階となっており、前回のAndroid 15 Beta 3の各種不具合も修正され、動作の安定性が増しているため、同社ではアプリなどの開発者に向けにAndroid 15へ対応したアップデートに着手し、開発者はAndroid 15をターゲットとしたアプリを「Google Play」で配信できるようになっており、近くリリース予定のAndroid 15の正式版に間に合うように対応するよう促しています。


Android 15は現在の最新バージョンの「Android 14」の次のメジャーアップデートとなる予定のバージョンで、最近の流れである生産性の向上に役立つプラットフォームを構築するための取り組みを継続すると同時に最も多様な製品上で優れたメディア体験を生み出すほか、バッテリーへの影響を最小限に抑え、アプリのパフォーマンスを最大化してスムーズに動作するようにし、利用者のプライバシーやセキュリティーを保護するための新機能を提供するということです。

これにより、Androidを搭載することによってハイエンドなカメラ機能や強力なGPU、鮮やかなディスプレイ、AI処理などのプレミアムなハードウェアをアプリで活用できるようになり、折りたたみ式や反転式などのスマホやタブレットなどの大画面製品の需要は増え続けており、これらの価値の高い製品をより消費者に届ける機会が生まれるようになるとのこと。またAndroidではアプリがAIの最新技術を活用できるようにするためのツールとライブラリーの提供にも取り組んでいるとしています。


Android 15の正式版のリリースまでのスケジュールはこれまで今年2月に提供開始された「Developer Preview 1」、3月に提供開始された「Developer Preview 2」、4月に初めてのベータ版となる「Beta 1」、5月に「Beta 2」、6月に最初の安定版(Platform Stability)となる「Beta 3」、そして今回の安定版の第2弾となるBeta 4が提供され、今後はさらに正式版に近い最終テストを経るか、もしくはこのまま次にAOSPとエコシステム向けの正式版がリリースされる予定となっています。

今回、案内された新機能は以下の通り。なお、Googleでは四半期ごとに新機能「Feature Drop」を追加しており、Android Beta Programでもプラットフォームリリース(QPR)を実施して年間を通じて拡張機能と新機能を提供し続けていますが、これらのAndroid Developer PreviewやAndroid Beta Programに関するフィードバックはAndroid の継続的な改善に重要な役割を果たすため、Androidをすべての人にとって有用なプラットフォームにするために協力して欲しいとしています。

<PNGベースの絵文字フォントを削除しまし>
Android 15では従来のPNGベースの絵文字フォントファイル(NotoColorEmojiLegacy.ttf)が削除されるため、Pixelなどの一部のAndroid 15搭載製品ではベクターベースのファイルのみが使用されるようになります。なお、すでにAndroid 13以降にシステムの絵文字レンダラーで使用される絵文字フォントファイルはPNGベースのファイルからベクターベースのファイルに変更されており、互換性上の理由からAndroid 13とAndroid 14では古いPNGベースのフォントファイルを保持し、独自のフォントレンダラーを持つアプリがアップグレードできるようになるまで古いフォントを引き続き使用できるようにしていました。この絵文字フォントの変更をアプリを適応させるには以下のいくつかの方法があります。

・プラットフォームテキストレンダリングを使用し、ビットマップベースのCanvasにテキストをレンダリングして必要に応じてそれを使用して生の画像を取得できます。
・テキストライブラリがCOLRv1フォントをサポートしていることを確認してください。FreeTypeオープンソースライブラリバージョン2.13.0以降がこれをサポートしています。
・レガシー絵文字フォント(現在10.1MB)をAPKにバンドルすることもできます。



記事執筆:memn0ck


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