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 物価高騰や円安など、日常生活にかかる費用が増加している。そろそろ夏休みにどこへ行こうか検討し始める頃かもしれないが、お金がかかる世の中で旅行を躊躇してしまう人もいるのではないだろうか。
 しかし日々の工夫次第で、お得に旅行ができる。わが家は、宿泊費や交通費のほとんどを「ポイント」でまかなっている。今回は、元旅行会社社員であり、ポイ活歴5年の筆者(新田ミキ)が、お得に家族旅行ができるコツを紹介する。

◆大切なのは「貯めるべきポイント」を決めること

 旅費がどの程度かかるかは、宿泊費と交通費に左右される。多少の調整は可能だが、なくすことはできない。この費用をどうやって抑えるかが重要だ。

 基本として、旅行の予約は早ければ早いほどお得になる。しかしそれでも夏休みやお正月などの繁忙期は料金が高い。そこで活躍するのが“ポイント”だ。

 旅費をポイントでまかなうのは、そう難しくない。日用品や食料品など、日常の買い物でポイントを貯めればいいからだ。

 ただし重要なのは、「旅行サイトを運営しているグループのポイントを貯める」こと。例えば、楽天トラベルなら楽天ポイント、じゃらんnetならPontaポイントやdポイント、Yahoo!トラベルならPayPayポイント。旅行サイトによって支払いに使えるポイントが異なるため、使いたいサイトがある場合は、使えるポイントをチェックして貯めるのがいい。

 また、ポイントを交換できる提携先も確認しておくと便利だ。貯まったポイントをJALやANAのマイルに交換できたり、別の旅行会社の支払いに使えたりする。旅行サイトによっては交通手段を含んだパッケージ商品もあるが、予約が取れない可能性もある。そんな時でも、交通機関の支払いに使えるポイントに交換できれば、思わぬ出費も減らせる。

◆ポイントは「経済圏」で賢く貯める

 ポイントを効率よく貯めるには「経済圏」を決めると効率がいい。「経済圏」とは、銀行や携帯電話、ECサイトなど同じグループで提供されるサービスを活用すること。どのサービスを使っても同一のポイントが貯まる仕組みだ。複数のサービスを利用することでポイント付与率が高くなったり、ポイントがプレゼントされたりとさまざまなメリットがある。

 経済圏には、楽天経済圏やPayPay経済圏、ドコモ経済圏やau経済圏などがある。PayPay経済圏はソフトバンクグループだ。

 例えば、楽天ポイントが貯まる「楽天経済圏」は、楽天カードや楽天市場、楽天モバイル、楽天銀行、楽天証券、楽天ひかり、楽天でんきなど、サービスは多岐にわたる。生活で使用するサービスを楽天グループに統一することで、効率よくポイントを貯められる。

 こうしてたまったポイントを使い、同じ経済圏にある「楽天トラベル」で予約して支払えば、現金もクレジットカードも使わずに済むというわけだ。

◆交通費もポイントでまかなう場合は計画的に

 旅行といっても、近県に1泊するものから飛行機を使った長距離まで幅広い。新幹線や飛行機などを使えば旅費が高くなるため、必然的に必要なポイントも多くなる。計画的にポイントを貯める工夫が必要だ。

 しかし、目標数のポイントが貯まるまで数年間も待っていたり、ポイントを貯めるために無駄な消費をしたりするのは避けたいところ。2度ほどポイントだけで飛行機を使った旅行に行ったわが家は、貯まるであろうポイント数を加味して、行き先や日程を決める“逆算方式”の計画を立てていた。

 子どもがいる場合は、年齢によって座席の有無や運賃が変わる。ポイントが貯まるのを待っていると、年齢が上がり想定外の費用がかかることも……。交通機関の条件と年齢を照らし合わせながら計画を立てることもポイントだ。