◆ポイントが足りない場合は「ポイントサイト」も併用

 極限まで支払いを減らして旅行したい場合は、日常的に貯まるポイントのほかに「ポイントサイト」を活用するのがおすすめ。ポイントサイトとは、条件をクリアすることによってポイントを得られるサイトのこと。サイト内の広告を見たり広告を通してサービスを利用したりすることでポイントがもらえる仕組みだ。

 ポイントサイトで貯まったポイントは、独自のポイントなのでそのまま使うことはできない。貯まったポイントは、特定のポイントやマイル、現金などに交換する必要がある。

 例えば筆者は、会員数が1,200万人以上いる「モッピー」や、ショッピングサイトとの提携が多い「ハピタス」を利用している。ポイントを貯める方法はさまざまだが、中でもクレジットカードの発行や銀行口座の開設などは、比較的ポイントが高い。一度の利用で、5,000円〜1万5,000円程度のポイントが貯まる。

 ただし注意しておきたいのは、ポイントが付与されるタイミングと交換先だ。ポイントが付与されるまでの期間は、対象のサービスによって異なる。数日で反映するものもあれば、半年ほどかかるものも。ポイントが反映し、さらに目的のポイントへの交換にかかる期間を見据えながら旅行の計画を立てる必要がある。

 またポイントサイトで貯まったポイントを交換する「提携先」にも違いがある。集約しているポイントに交換ができるかどうか、チェックしておくと安心だ。中には電子マネーや現金に交換できるサイトもあるので、現地での食事や買い物に使いたい人は要チェックだ。

◆わが家のポイント旅行(北海道)のケース

 数年前、筆者がポイントだけで北海道旅行に行った際の内訳を紹介する。当時2人の子どもは飛行機の座席が不要で費用がかからなかったため、大人2人分の交通費と宿泊費となる。

<交通費>
 旅行を計画する際に、ポイントサイトで35,000ポイント程度が貯まっていた。家計の見直しや投資のために銀行口座や証券口座の開設、クレジットカードの発行など、ポイントサイトを通しておこなっていたからだ。

 当時、マイルへの変更率は約80%。35,000ポイントが28,000マイルになる計算だ。そこで行き先やシーズンを検討。マイル数が少なく行ける「ローシーズン」の北海道に決定した。現在のANAのマイルを参考にすると、大人1人分の片道が6,000マイルのため、2人分で24,000マイルあれば行ける。

<宿泊>
 楽天ポイントの活用が多かったわが家は、楽天トラベルを活用している。当時楽天モバイルに変更したタイミングだったため、キャンペーンで数万ポイントが付与。日常的に貯まったポイントと合算して宿泊費の支払いに充てた。

 この旅行は、ポイントサイトとの併用によって選択肢が広がった。今後は子どもにも費用がかかるため、工夫してポイントを貯めていきたい。

◆物価高でも家族旅行は諦めない

 旅行を通してさまざまな学習や経験を積むことを「旅育」というほど、旅行は人生に影響を与えるイベントである。生活費が高騰しても、家族の思い出や経験のために旅行を諦めたくないのが本音だろう。

 節約や貯金など手段は多数あるが、ポイントも工夫しだいで旅行の足しになる。

 この夏だけでなく秋の連休や冬休みなど、少し先の家族旅行のために、ポイントの活用法を見直してみてはどうだろうか。

<取材・文/新田ミキ>

【新田ミキ】
フリーライター。1987年、埼玉県生まれ。山梨在住2児の母。子どもが小学生に上がるタイミングで正社員からフリーランスに転身。X(旧Twitter:@mikifreeeee)ではフリーランスママのありのままを発信中。2023年に“小1の壁”をテーマにした電子書籍『小1の壁×在宅ワーク』を出版。