西武激震!松井稼頭央監督休養で浮上する”次期監督”の名前

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松坂氏は日米で輝かしいキャリアを重ねた(C)Getty Images

 西武は5月26日、チーム不振のため松井稼頭央監督が休養し、渡辺久信GMが27日付で監督代行を兼務すると発表した。

 松井監督が就任2年目を迎えたチームは今季、開幕から低迷。ここまで15勝30敗、チーム打率.214は12球団ワーストと深刻な貧打にあえいでいる。14日の日本ハム戦から9年ぶりに8連敗も喫した。

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 FAで主砲、山川穂高がソフトバンクに移籍、ヘスス・アギラ―、フランチー・コルデロといった新助っ人もふるわず、打線もつながりに欠けた。渡辺GM兼監督代行は28日の中日戦(バンテリンドーム)から指揮を執る予定。

 開幕から大型連敗が続き、苦しいチーム事情を浮上させるにはかつて監督として08年にチームを日本一にも導いた渡辺GM兼任監督の手腕にも期待が高まるが、すでに目はその先にも向いている。

 来季以降、チームの指揮は誰に託されるのかという点だ。23年度から指揮を任された松井監督はチームのレジェンドOBだった。

 また13年に渡辺監督が退いてからは、ここ11シーズンは野手出身監督が続いているとあって、順番とすれば、そろそろ投手出身の監督も注目されるところ。

 球団出身のレジェンドOBといえば、松坂大輔氏も幹部候補生の一人となる。

 言わずとしれた「平成の怪物」。横浜高校時代に夏の甲子園決勝でノーヒットノーランを達成と大きく注目を集め、鳴り物入りで西武にドラフト1位で入団。その後も輝かしいキャリアを重ねた。高卒1年目シーズンで16勝を挙げ、新人王と最多勝のダブルタイトルを獲得、その後も快進撃を続け、侍ジャパンの一員としても、06年、09年の大会連覇に大きく貢献と日本球界のエースとしての地位を築いた。

 海を渡りレッドソックスでは世界一に輝くなど、メジャーでも足跡を残した。その後はメッツに移籍、怪我に苦しむシーズンも多かったが、15年に日本球界復帰後はソフトバンク、中日、西武と渡り歩き、2021年シーズン限りで引退となった。

 数々の名選手と名勝負をくり広げ、WBCの快投など、まさに記録にも記憶に残る選手といっていい。華々しい活躍の陰で怪我に苦しんだ時期も長かったことは、指導者としての上積みにもつながり、元々投手力が売りのチームにおいては、レジェンドOBがプラスに働く側面もありそうだ。 

 ほかにもチームでは現役時代に沢村賞、複数の最多勝タイトルに輝くなど実績を残した西口文也2軍監督なども在籍している。さらに低迷している打線を上向かせるという意味では17年から指揮を執り、6シーズンでリーグ優勝2度、Bクラスに沈んだのが1度のみと辻発彦監督の手腕も再評価されている。選手のモチベーションの高め方には定評があり、安定感あるチーム運用が期待できそうだ。

 西武にとっても08年以来遠ざかっている日本一は、目指すべきゴールとなる。果たして常勝軍団の再生を託されるのは誰となるのか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]