日米通算200勝のダルビッシュ 最も印象に残る捕手は?「鶴岡さんですね。それはもう絶対。僕のスタート」

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ダルビッシュ有 PHOTO:Getty Images

<2024年5月19日(日)(日本時間20日)アトランタ・ブレーブス 対 サンディエゴ・パドレス @トゥルイスト・パーク>

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7回を99球無失点、2安打、1四球、9奪三振の好投で今季4勝目(1敗)を挙げて日米通算200勝を達成した。

200勝は歴代25人目、日米通算では黒田博樹(203勝 日本124勝 メジャー79勝)、野茂英雄(201勝 日本78勝 メジャー123勝)に続き3人目の快挙。

また、ダルビッシュはメジャー自己最長を更新する連続イニング無失点を25イニングまで伸ばした。

魔術師ダルビッシュ 37歳にして変幻自在の無双投球!連続イニング無失点を25まで伸ばす


ダルビッシュ有 試合後コメント

――おめでとうございます

ありがとうございます


――20年目で200勝、今思うこと、感じることは?

正直、実感というのが本当にないので。特にはないですが、1回200には届いたので、ちょっとホッとしています。


――曲がり球、変幻自在の投球だった

1日ずれたことによって、2日間ワークロードがかなり低かった分、力はあまり出ていなかったですが、その代わりスライダーも色々なスライダーを投げられましたし、カーブも良かった。カットボールも良かったですし、色々なボールを混ぜながら相手のバランスを崩せたので良かったです。


――自ら花をそえる25イニング連続無失点

それの方が実感ないですね(笑)。ILから帰ってきて今のところですけど、自分の球を見ていたり、感覚を見ていても、そんな25イニング無失点をやっているような感じではないので。ラッキーもたくさんあるので。そこは調子に乗らずに、また明日からしっかりやりたいと思います


――37歳にして95マイル以上を投げられている

今日はそんなによくなかったですが、きちんと身体をケアして、トレーニングをして。体の調整をしながらやってきているのが今のところはいい方向に行っているのかなと思います。


――20年間、投手ダルビッシュを支えてきたものは

もちろん家族がすごくヘルプしてくれているので、そこは頑張る原動力になっています。もちろんファンの方々もずっと色々な言葉を送ってくれたりしてくれているので。自分がよくない時も。そういうところが一番力になっているかなと思います。


――これから目指すものは

201勝目ですね。次の試合、またホームで投げると思うので。その試合でしっかり投げられるように、長いイニングを投げられるように調整していきたい。


ーープロ入りした当時を振り返って

本当に練習したくない人だったので。そんなことまったく考えてなかったですし、覚えてるのは札幌ドームの西武戦で西口さんが投げられていて、すごく好きな投手だったんですけど、先輩の小田さんに「すごい勝てる投手だからよく見て勉強しろよ」と言われて。その時、160何勝かだったので、すごいなと思ってて。気が遠くなるような数字でしたし、自分がそこまで行けたというのは、よく頑張ったなと思います。


ーーこれから見える世界

年齢もそうですし、野球のレベルも上がってきてるので。その中で取り残されないようにきちんと勉強しながら練習していきたいと思います。


ーー今日の出来は

ブルペンからあまり良くなかったですね。キャッチボールもブルペンも、1日ずれしてしまっているので。出力的なところでどうしてもおかしかったです。その中で自分のできることを探していこうと思っていましたし、その中でうまくアジャストできた登板だったかなと思います。


ーーヒジの手術は苦しかったか

トミー・ジョンは、僕は楽しかったので。リハビリ過程とか、もちろん仕事ができないのはダメでしたけど、もう一回いろんなことが勉強できたりとか、トレーニングとか、自分で楽しみながらやってました。2018年が自分の中では一番苦しかったので、そこを乗り越えたのは、やっぱり家族がいたからだと思います。


ーー次の目標は201勝と話したが、今後目指していくスタイルとは

相手によりますね。相手がどういうチームでどういう打者なのか。打者によって得点圏だったり、ランナー一塁で変わるので。その都度、その都度で。自分はこれだけ球種があるので、その都度アジャストしていくのが自分のピッチングなので。こう、というのはないですね。


ーー多くの捕手と組んできたが、最も印象に残る一人を挙げるとすれば

鶴岡さんですね。それはもう絶対。

自分が結構フラフラしているというか、鶴岡さんにもなめた態度をとっている中で、それをこう全然(怒ったりを)見せなかったですし、色々(鶴岡さんも)思うところはあったと思います。

それをちゃんと我慢してくれて、自分を乗せるようにやってくれたというのが自分の成長できた理由だと思うので。やっぱり鶴岡さんだと思いますね。もうそこは忘れないですよ。僕のスタートなので。


ーー数字的なものでは野茂さんの日米通算201勝、黒田さんの同203勝がある。そのあたりの思いは?

そこはないですね。投げていた時代が違うと思うので、実力も違うと思いますし。きちんと200何勝とか数字で追いつくというよりも、実力で追いつきたいというのがありますので。そこが次の目標だと思いますね。


ーー昨年WBCで若いピッチャーに目標にされていた。感じ取ってもらいたいことがあるか

何もないですよ。自分が単純に友達になりたかっただけですし、日本人にしかない感性ってあるので。そういうところを吸収しにいったというか、特に自分のこれを見て欲しいとかはないですね。


ーー練習したくない人が、どういうきっかけで変わったのか

プロ2年目のヤクルト戦で全然ダメで。7点くらい(味方が)とってくれて、鶴岡さんも珍しくHR打ってくれて、それで4回3分の2で、7対6くらいで降りた。

その時に東京ドームホテルに戻って、このままじゃまずいなと思って。もう(そのままでは)無理だと思いましたね。このまま結局ズルズルいって一軍半とかそういうのになると(自分で将来像が)見えたので。その時に(球界)トップだった松坂さんがカットボールで149とか投げていて、ああなりたいな、と思ったのがきっかけですね。