G大阪の中谷進之介【写真:Getty Images】

写真拡大

J1第14節で東京ヴェルディと対戦

 ガンバ大阪は5月15日のJ1第14節で東京ヴェルディと対戦し、0-0で引き分けてアウェーから勝ち点1を持ち帰った。

 G大阪といえば、伝統的に攻撃的なチームだが、今季のG大阪は守備力の高さが際立っている。この日も相手を完封し、14試合で10失点は首位のヴィッセル神戸と並び、J1最少だ。

 堅守を支えているDF中谷進之介は、「ある程度、ボールを持たせることは考えながらやっていましたが、前からプレッシャーに行く時の自分たちの引き出しがあまりないなと思いながら、今日はプレーしていました。前から行きたいけど、いけない展開が今日は90分続いてしまったと思います」と、この日のスコアレスドローには満足しなかった。

 前節の鹿島アントラーズ戦(3-3)は契約上出場できずにフレッシュだったFW染野唯月、3試合連続得点中だったFW木村勇大の2トップをしっかり抑えたが、ここ3試合連続アディショナルタイムでゴールを挙げていた東京Vの後半の対応は難しかったと振り返る。

「染野選手に食いつくか、僕と福岡(将大)で木村選手に付くかは、ハッキリしないといけないと思いました。後半に入って見木(友哉)選手が入ってくると、自分の脇を走ってくるので、その対応がちょっと難しかったですね。そこに僕が食いついちゃうと、木村選手と福岡が1対1になっちゃうので、そういうところが今日は引き込むなかで難しかったです」

 守備が固い一方で、G大阪は得点力に欠けている。ここまでの総得点11は、最下位の京都サンガF.C.と並んでJ1最少の数字だ。中谷も「よく言えばアウェーで勝ち点1を取れましたが、悪く言えばシュートチャンスもほとんどなかった。昨年までのG大阪のデータを見れば、得点期待値は高かったけれど、点が入らなくて最後に失点して負けるような感じでした。でも、今年は得点期待値も低くなってきていると思う。

そういうところはもっと改善しないといけない。もうちょっと自分たちがボールを持った時に、背後へのアクションだったり、クロスが入る時も人数が足らない。(宇佐美)貴史くんが降りてくるんだったら、ほかの選手、(食野)亮太郎とか、ボランチとかが、スプリントをかけないといけない。全体的に前に向かう姿勢を出していきたいと思う。チャンスの時にスプリントをかける選手が少ないので」と、チームの課題とその解決策について言及した。

 さらに相手ボールになった際にも、「すぐに撤退してしまう。逆にヴェルディは、すごくプレッシャーをかけにきて、陣地を回復させないような戦い方をしてきたので。あれを僕らもやらないといけないし、もうちょっと全体的に運動量を増やさないといけないかなと思います」と、リーグ11戦無敗としたこの日の東京Vの戦い方にも、自分たちのプレーを改善するヒントを見出した。(河合 拓 / Taku Kawai)