日産「新型スカイライン」は伝統の「丸目4灯テール」採用!? 新たな「V38」に期待大! まさかの「スカイライン“e-POWER”」登場か
次世代高級セダン「ビジョンQe」と「次期スカイライン」の違いとは
日産の海外向け高級ブランドであるインフィニティが2023年10月24日に発表した流麗なセダンのコンセプトカー「ビジョンQe」が、次期日産「スカイライン」の姿ではないかとのウワサが広がっています。
しかし筆者(くるまのニュースライター 河馬兎)は、ビジョンQeが次期スカイライン“そのもの”だとは考えていません。
ビジョンQeは、流麗で低くワイドなフォルムに「デジタルピアノキーライト」という発光グラフィックを採用し、立体的なマシンドフィニッシュのホイールを組み合わせているなど、新しいデザイン要素がふんだんに盛り込まれているBEV(バッテリーEV:電気自動車)のコンセプトカーです。
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ボディスタイルは4ドアのファストバックセダンで、数値データは発表されていませんが、全長5m近いEセグメントラグジュアリーカーのようにみえます。
従来のスカイラインよりは大きいですが、高級GTカーとしてスカイラインが築き上げたイメージにはリンクするコンセプトカーと感じられます。
おそらく日産は、すでに販売終了したラージセダン「フーガ/シーマ」(こちらも海外ではインフィニティ車として販売)とスカイラインを統合して、このビジョンQeをもとにしたセダンタイプのフラッグシップカーを投入する計画を考えているのでしょう。
BEVとなると、真っ先に「アリア B9」用「e-4ORCE」4輪駆動システムの搭載が予想されます。
ただし車重は2.3トンもあり、91kWhの大容量バッテリーでもWLTCモードの航続距離も560kmと、グランドツアラー(GT)を名乗るスカイラインには適していないかもしれません。
すでに販売終了となっていますが、現行(V37型)スカイラインのハイブリッドモデルはガソリンタンク満タンで1000kmは走れるポテンシャルがありました。
そのため筆者は、次期スカイラインには新世代ハイブリッド「e-POWER」のハイパフォーマンスタイプが登場するのでは、と予想しています。
日本仕様は「スカイライン“e-POWER”」になる!?
既存のe-POWERは、「ノート」などの小型車向け1.2リッター直列3気筒エンジン版と、「エクストレイル」などのミドルクラス向けの1.5リッター直列3気筒「VCターボ」版がありますが、この上にラグジュアリー用の2リッター直列4気筒 VCターボ版e-POWERを搭載するという予想です。
2リッタークラスのVCターボ自体はすでに存在しており、横置き・前輪駆動レイアウトで、北米向けの日産セダン「アルティマ」や、インフィニティのSUV「QX50」に搭載されてます。
エンジン単体では最高出力は248馬力、最大トルク370Nmを発揮する高性能なもので、これに高出力対応のe-POWERシステムが用意できれば良く、搭載は可能と考えられます。
また後輪をプロペラシャフト不要な「e-Axle」の4WDにしてしまえば、後席の中央にあるセンタートンネルの高さも下げることができ、電気信号で前後の駆動トルクバランスを繊細にコントロールすることも可能です。
後輪駆動の軽やかなハンドリングと4WDの安定感の両立も狙えるうえに、スカイラインらしい乗り味をつくりこむこともできることから、メリットも多いと考えられます。
この新型パワートレインを採用した新型e-POWERセダンこそが、次期型スカイラインの「あるべき姿」ではないでしょうか。
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ビジョンQeには、スカイラインの象徴である丸目四灯テールランプがありませんでした。
海外向けのインフィニティなら、コンセプトカーのままのデザインでもいいでしょう。
しかし日本向けに関しては、これまでスカイラインが構築してきたイメージを守ることは何より重要な要素となります。
日産は2024年3月25日、新たな経営計画「The Arc」を発表し、今後3年間で投入する予定の新型車のシルエットを動画で公開しましたが、そのなかには“次期型スカイライン”を想起させる独特な「丸目4灯」のテールランプを持つモデルの姿も含まれていました。
インフィニティとの造り分けについては、大いに期待して良いのではないでしょうか。