「まさに悪夢だった」失望の井上尚弥戦から復活へ! タパレスが衝撃の131秒KOで再起「イノウエ戦から立ち直った」

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井上との一大決戦で敗れていたタパレス。そこから見事に再起を遂げた。(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext

 失意の敗戦から約半年。マーロン・タパレス(フィリピン)が母国で再スタートを切った。

 現地時間5月10日、ボクシングの前WBA&IBF世界スーパーバンタム級王者であるタパレスは、ナタポン・ジャンカエーウ(タイ)と対戦。1回2分11秒KOというセンセーショナルな勝利を挙げ、空位のWBCアジアコンチネンタル王座を獲得した。

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 タパレスは昨年12月に井上尚弥(大橋)との同級4団体統一戦に臨むも10回KOで敗戦。下馬評通りの結果ではあったものの、王座から陥落し、「とにかくスピードが速くてついていけなかった」と失望していた。

 そこから国内で再起を遂げた。27歳のジャンカエーウに対して初回1分で右フックを炸裂させ、先制ダウンを奪ったタパレスは、わずか50秒後に左ストレートを一閃。さらに再開直後のラッシュで3度目のダウンを奪い、131秒の衝撃KOを決めた。

 敗戦から努力を重ねてきた32歳の勝利には、母国メディアも舌を巻く。日刊紙『Phil Star』は「まさに“悪夢”だった」とタパレスの愛称を強調し、「数か月前にナオヤ・イノウエにKO負けを喫したが、本拠地では強烈なショットをいくつも決め、ほとんど汗をかかずに勝利を挙げた」と指摘。貫録の試合内容を評価した。

 また、フィリピンのスポーツ専門局『GMA Network』は、「WBCアジアコンチネンタルスーパーバンタム級タイトルを獲得したタパレスは、ふたたび常勝の道に戻った」と指摘。KOシーンを「血の匂いを察知したベテランは一気に仕留めた」と描写し、「素早い仕事ぶりでショッキングだったイノウエ戦から立ち直った」と称えている。

 試合後に自身のFacebookで「再び世界チャンピオンになれるようこれからも努力し続ける」と意気込んだタパレス。“世界最強”の井上に敗れた男が、ふたたび動き出した。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]