2024年後半にリリースされるSafari 18に、生成AIによる検索が可能な「インテリジェント検索」機能が搭載されるとApple関連ニュースサイトのAppleInsiderが報じています。また、インテリジェント検索のほかに、「ウェブ消しゴム」機能や新しいUIなどが追加されるそうです。

Apple to unveil AI-enabled Safari with iOS 18 & macOS 15

https://appleinsider.com/articles/24/04/30/apple-to-unveil-ai-enabled-safari-browser-alongside-new-operating-systems

「インテリジェント検索」はAppleが開発中のSafari 18に搭載予定の機能で、Appleのオンデバイス人工知能技術、特にAjax言語モデルを活用してテキストの要約を生成することが可能だとのこと。



Ajax言語モデルはAppleが開発しているオンデバイスの言語モデルで、テキスト内の説明文や物体の構造を記述した文章を識別します。また、テキスト内で繰り返し使用される単語やキーセンテンスを認識し、テキストのトピックとして扱います。このAjax言語モデルは2023年からApple内で開発されていたことが報じられていました。

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インテリジェント検索は、Safari 18のテストビルドではデフォルトで有効になっておらず、手動で有効化する必要があるとのこと。この機能は、OpenAIのChatGPTなどのライバルの生成AI技術に対抗するためのAppleの取り組みと考えられています。

また、Safari 18には任意のウェブページから不要なコンテンツを削除できる「ウェブ消しゴム」という機能も搭載される予定だとのこと。このウェブ消しゴムを使うことで、バナー広告や画像、テキスト、ページ全体のセクションなどをウェブページから削除することが可能。しかも一度行った削除は永続的に保存されるので、タブやウィンドウを閉じて再度同じウェブページを開いても、前回削除した内容はそのまま表示されないそうです。もちろんユーザーはいつでもウェブページの内容を元の状態に復元することもできます。



そして、Safari 18ではUI(ユーザーインターフェース)が見直され、これまでさまざまな場所に散在していたオプションを1つの場所に集約することが目指されているそうです。AppleInsiderによると、macOS 15の先行リリース版で動作するSafariでは、新しいページコントロールメニューにiPadOS版のブラウザでよく見られる「Aa」メニューが取り入れられているそうで、ズームオプションやプライバシー管理、コンテンツブロック、拡張機能などがアドレスバーにある「Aa」というボタンに集約されているとのこと。



さらに、AppleInsiderは「ビジュアル検索」という機能が2025年にSafariに搭載されると述べています。このビジュアル検索はその名の通り「ウェブページ上にある画像やカメラで撮影した写真から検索できる」という機能だそうですが、詳細は明らかになっていません。



なお、これらSafari 18の新機能については、2024年6月に開催される開発者向け年次カンファレンス「WWDC 2024」で明らかになる予定です。