新改札や「鉄道ビュースポット」まで?

大宮駅が「新たな東西通路」整備で激変

 さいたま市は2024年4月22日、「大宮グランドセントラルステーション(GCS)構想」の一環として推進している、大宮駅の大規模改良計画の検討状況を明らかにしました。その中で、構想の目玉となる「新東西通路整備計画」について、調査設計時点の完成予想パースを初めて公開しました。


上野東京ラインの車両(画像:写真AC)。

「大宮グランドセントラルステーション構想」では、東口駅前エリアの再開発、駅の大規模改良、駅前広場などの交通基盤整備が想定されています。市は2018年に構想を策定して以来、鉄道事業者や地元まちづくり団体などの関係者も含めて、実現に向けた検討を長らく行ってきました。
 
 駅の大規模改良では、JR大宮駅の北側に新たな東西通路を整備するほか、東武大宮駅を南側に移設して橋上駅とし、ホームを1面2線から2面3線に増やすなど、鉄道機能を増強する方針。また、開業から50年以上が経過している駅ビル(ルミネ1)も建て替えられる見込みです。
 
 大宮駅には既に駅の東西を結ぶ中央通路があり、中央改札(北・南)や待ち合わせ場所として知られるモニュメント「まめの木」などがありますが、常に混雑しています。これとは別に、北側に新たな東西通路がもう1本できるわけです。
 
 今回示された新東西通路の整備計画によると、通路の延長は約260m、幅員が15mを想定。整備範囲は検討中としていますが、東口の東武大宮駅付近から、西口の商業施設「DOM」付近までを結ぶようです。

 新東西通路には、「鉄道のまち」をPRできるビュースポットや新改札が設けられるほか、橋上化される予定の東武大宮駅と接続します。新東西通路の整備にあわせて、現在のJR駅舎は北側に大きく拡張される見込みで、新たな「駅ナカ」施設なども期待できそうです。

 市は今後、新東西通路の段階的な整備も検討する予定。完成時期は明らかにしていませんが、実現すれば大宮駅が大きく姿を変えることになります。