ランキング上位は工場誘致やインバウンド効果で地価が急騰

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菊陽町で建設が進むTSMCの工場(写真:KOROKICHIKUN/PIXTA)

国土交通省が3月に発表した地価公示(2024年1月1日時点)では、全用途の全国平均は2.3%上昇、バブル期以来33年ぶりの伸び率を示した。本稿では、2023年比の地価の“上昇率”が高い500地点をランキングした。

国土交通省の「不動産情報ライブラリ」で公表されている各地点の鑑定評価書から、上位の地点の特性を見ていく。

トップスリーは半導体工場の誘致で上昇

地価の“高さ”でランキングした「首位は1坪1.8億円『全国地価ランキング505』」では、上位に東京都心の地点が並んだが、上昇率ランキングはまったく違う顔ぶれとなった。トップ10のうち北海道から4地点、千葉県から3地点、熊本県から2地点、長野県から1地点がランクインした。

首位は熊本県の商業地である菊池郡大津町。上昇率は33.22%となった。鑑定書には、「近年、背後地人口の増加に伴って新陳代謝が進み、地価も着実な上昇基調を示していた。さらに菊陽町での大手半導体工場進出を背景に、需給環境は極めて逼迫した状況にある。地価の先高観も強く、一部地権者による売り渋りも指摘され、従来の地価水準を大幅に上回る高値取引も見られる」と記載されている。ここでの大手半導体は、TSMCのことである。2位の菊池郡菊陽町(上昇率30.82%)も同様の背景により地価が急騰している。

3位は北海道の商業地である千歳市幸町3丁目で、上昇率は30.30%。「ラピダスの工事新設に関連して、共同住宅用地を取得する動きが見られたほか、既存の共同住宅やホテルの取引も活発になった。オフィスについても既存物件は老朽化したものが多く、中心部周辺では一定規模以上の事業用地に対する需要は高い」とある。国産での先端半導体製造を目指すラピダスは巨額の工場投資を想定しており、地価も呼応して上昇した。

4位は長野県の商業地である北安曇郡白馬村で、上昇率は30.23%。「コロナ禍終息により村内スキー場麓の観光地での収支が回復しているほか、円安等を起因とした国内外からの不動産投資により、周辺でも突出した高い価格水準での取引が散見される」と記述されている。

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まずは1〜50位


次は51〜100位


次は101〜150位


次は152〜200位


次は204〜249位


次は252〜299位


次は301〜350位


次は351〜399位


次は401〜447位


最後に451〜500位


(東洋経済オンライン編集部)