会見に出席、開口一番謝罪したルイス・ネリ【写真:中戸川知世】

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「5.6」東京Dの井上尚弥VSネリを正式発表、Amazon プライム・ビデオで独占生配信

 ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が6日、都内で会見し、5月6日に東京ドームで元世界2階級制覇王者ルイス・ネリ(メキシコ)との防衛戦を行うとついに正式発表した。過去の騒動で無期限資格停止処分を受けていた“悪童”との歴史的一戦。東京Dのボクシング興行は1990年のマイク・タイソン以来34年ぶりで、日本人初のメインイベントを務める。同日は世界戦が日本史上最多の4試合も入る超大型興行と発表。この日は来日したネリも出席。開口一番「申し訳なかったと謝りたい」と謝罪した。

 ジャケット姿で登壇したネリは、着席後に井上と目を合わせた。両者は微笑みながら頷く。ネリはその後のコメントで「こんにちは、ルイス・ネリです。再び日本の地を踏めて嬉しい。申し訳なかったと謝りたい。コミッション、ボクサーの皆さん、帝拳プロモーションの皆さんに謝罪したい」と謝罪を口にした。

「今、俺は大変集中してきちんと練習している。2度裏切ったけど、今回は節制して調整している。グレートな王者に挑戦したい。イノウエ、相手陣営にもありがとうございますと伝えたい」

 ネリは2017年8月、WBC世界バンタム級王者だった山中慎介(帝拳)に挑戦。4回KO勝ちで王者になったが、その後の薬物検査で陽性反応が出た。18年3月の再戦では前日計量で2.3キロの大幅な体重超過。再計量も1.3キロオーバーで王座剥奪されたが、強行された試合で2回TKO勝ち。日本ボクシングコミッション(JBC)から国内のライセンス無期限停止処分を受けた。

 その後は海外でリング復帰したが、バンタム級で2度体重超過。スーパーバンタム級に転向し、20年9月に世界2階級制覇した。21年5月の統一戦で敗れたが、再起後は4連勝中。昨年2月のWBC挑戦者決定戦を制し、井上への挑戦権を手にした。今年2月、ネリ陣営はJBCに謝罪と資格回復を求める書面を提出。慎重に判断された結果、規定に基づき、処分が解除された。

 今回の興行は現時点で世界戦が4つ組まれた。井上の弟のWBA世界バンタム級王者・拓真が石田匠と2度目の防衛戦、WBA世界フライ級王者・ユーリ阿久井政悟が桑原拓との初防衛戦、元K-1王者・武居由樹がWBO世界同級王者ジェイソン・マロニーに世界初挑戦が決定。同じ興行でこれまで国内最多だった3試合を超える超大型興行となる。

○…興行はAmazon プライム・ビデオにて「Prime Video presents Live Boxing」の第8弾として独占生配信される。日本のプライム会員は追加料金なしで視聴可能。これまで井上戦のほか、2022年4月の村田諒太(帝拳)―ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)戦、那須川天心(帝拳)戦など全7回が生配信され、いずれも大きな反響を集めた。

(THE ANSWER編集部)