シルクロードSから名スプリンターたち続々 羽ばたいていった名馬たちとは?
シルクロードステークス(4歳上・GIII・芝1200m)はレース名から受けるイメージに反して、距離が短ければ、歴史も浅い。創設は96年。当初は4月に施行されていたが、00年に高松宮記念(97年まで高松宮杯)が3月に変更されたことに伴い、1月下旬~2月上旬に繰り上げられた。今年でまだ29回目だが、このレースをステップに多くの馬が本番の高松宮記念を制覇。そんな名馬を振り返ってみよう。
創設元年の96年、いきなりシルクロードSの覇者が高松宮杯を制した。その名はフラワーパーク。前年10月の遅いデビューからわずか半年で重賞を制覇、同じく7カ月でGIウイナーに上り詰めるという超スピード出世だった。この年の高松宮杯は3冠馬ナリタブライアン(4着)が出走したことでも大きな注目を集めた。なお、この年から99年まで4年連続で、シルクロードSをステップにした馬が高松宮記念を制することとなる。
08年のファイングレインを最後にシルクロードS組は本番で精彩を欠く。ようやく終止符が打たれたのは16年、ビッグアーサーが8年ぶりにシルクロードS組の高松宮記念覇者となった。前哨戦は大外枠が堪えて5着だったが、それでも1番人気に支持したファンの期待に応える快走だった。この勝利をきっかけにシルクロードS組は息を吹き返し、ここ2年はナランフレグ、ファストフォースと本番で連勝中。ともに8番人気、12番人気の低評価に反発し、穴党を喜ばせた。それぞれシルクロードSでは3着、2着に惜敗していたことが大きなポイントなのかもしれない。
さぁ、今年のシルクロードSはどんな結果になるのか。そして本番にどうつながるのか。いずれにせよ見逃せない一戦になることは間違いない。
【シルクロードSを走り、同年の高松宮記念を制した馬】
・96年フラワーパーク(1着)
・97年シンコウキング(3着)
・98年シンコウフォレスト(3着)
・99年マサラッキ(6着)
・01年トロットスター(1着)
・04年サニングデール(3着)…両レースの間に阪急杯(1着)
・08年ファイングレイン(1着)
・16年ビッグアーサー(5着)
・17年セイウンコウセイ(2着)
・18年ファインニードル(1着)
・22年ナランフレグ(3着) …両レースの間にオーシャンS(2着)
・23年ファストフォース(2着)
※カッコ内はシルクロードSの着順