17年ダービー馬に輝いたレイデオロも血統表にシーキングザゴールドを持つ(撮影:下野雄規)

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【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆知っておきたい! 血統表でよく見る名馬

【シーキングザゴールド】

 マイル以下を得意とする芝・ダート兼用タイプ。瞬発力よりもスピードの持続力に強みがあり、仕上がりが早く、JRAで走った64頭中50頭が勝利するという驚異的な勝ち上がり率を記録しています。

「ミスタープロスペクター×バックパサー」の組み合わせは、ミスワキ、ウッドマン、アワエンブレム、マイニングなどと同じニックス。わが国ではシーキングザパール、マイネルラヴ、ゴールドティアラがGIを勝ったほか、6戦5勝の成績を残したレディブロンド(ディープインパクトの半姉)は、ダービー馬レイデオロ、帝王賞馬ゴルトブリッツなどの牝祖となっています。

 シーキングザゴールドの代表産駒ドバイミレニアム(通算10戦9勝)は5歳春に早世しましたが、わずか1世代の産駒からドバウィ(愛2000ギニー、ジャックルマロワ賞、愛ナショナルS)を出しました。同馬は種牡馬として大成功し、2022年に英愛チャンピオンサイアーとなりました。

◆血統に関する疑問にズバリ回答!

「24年のブルードメアサイアーの動向は?」

 ブルードメアサイアーという語は「母の父」という意味です。「BMS」と略して表記されることもあります。

 23年の総合ブルードメアサイアーランキングは、キングカメハメハが約51億円で首位の座につき、2位ディープインパクトに約3億円の差をつけて4連覇を達成しました。3位クロフネは約32億円なので、1位と2位のマッチレースの様相です。ディープインパクトは過去5年間、16億→23億→34億→42億→48億と順調に数字を伸ばしてきており、この勢いが今年も続くようなら、数字的に頭打ちの感があるキングカメハメハを逆転するかもしれません。

 24年の現時点のランキングは、1位ディープインパクト、2位シンボリクリスエス、3位アグネスタキオン、4位キングカメハメハ、5位マンハッタンカフェ。まだシーズンが始まったばかりなので、あくまでも参考成績です。ディープインパクトはブレイディヴェーグ、マスクトディーヴァ、ゴンバデカーブースを、キングカメハメハはチェルヴィニア、ママコチャ、ローシャムパークを擁しています。これらが順調に稼働すれば、今年も激しい首位争いが繰り広げられそうです。