モノが溢れる現代において、自分の好きなモノ、最低限必要なモノだけで暮らしを整える「ミニマリスト」が注目されていますよね。私もいいなー、憧れるなーと思いつつ、周りを見渡せばモノばかり(笑)。大好きな本は減らせないし、冷蔵庫もクローゼットもパンパン。「これでも減ったほうだよ」と自分を慰めながら、日々を過ごしています。

 

『200着の服を8割減らしたら おしゃれがずっと楽しくなった』(ponpoco・著/扶桑社・刊)は、こんな私でも「そろそろ本気で、本当に好きなモノだけに囲まれて暮らしたい」と思えた一冊でした。さらにうれしいのがponpocoさんの本を読んでから、余計な買い物をしなくなったこと。本当に必要なモノ、好きなモノを見極められるようになったんです。今回は、捨てるばかりが正義じゃない! ゆる〜く、楽しく自分らしさを見つけていきたい人に読んでほしい『200着の服を8割減らしたら おしゃれがずっと楽しくなった』をご紹介します。

 

取捨選択のヒントが満載

タイトルだけ読むと、すごく厳しいミニマリストさんなのかな? 10着しか服を持たないフランス人の方かな? なんて思ってしまうのですが、「はじめに」にはこんなことが書かれてあります。

 

この本には何もないガラーンとした部屋で暮らすミニマリストや、あらゆる無駄を排除した合理的なミニマリストは登場しません。

ミニマリストは持たないと噂のテレビも、ベッドも、カーペットも、バッグも、ブランド品も、何ならこたつだって所有しています。

(『200着の服を8割減らしたら おしゃれがずっと楽しくなった』より引用)

 

ふぅ〜安心するぅ! SNSなどでお見かけするミニマリストさんたちは、最小限な暮らしすぎて正直「絶対マネできないし、踏み込んではいけない領域だ」と思ってしまっていたんですよね。ponpocoさんの本では、「〇〇すると、××になってよかった」という事例がたくさん掲載されています。

 

例えば、タイトルにある「服を8割減らす方法」については、服を選ぶ前に靴を決めるといいよ、とか。面倒でも全部の服を一度着て確認すると潔く手放せるようになるよ、とか。クローゼットに着ない服を作らないために30着を上限にしたら稼働率100%になったよ、とか。ponpocoさんが体験したことが、丁寧に綴られています。あれはいらない、これもいらない、だから捨てる。ではなく、どう取捨選択をするかが丁寧に書かれてあるのです。

 

捨てる方法というより、残すモノを選ぶコツが書かれてあるので、なんだか罪悪感がなくて読んでいて心地いいんですよね。「これなら自分でもできそう!」なヒントがたくさん綴られていますよ。

 

「欲しい」気持ちを見極める方法

洋服だけではなく、日用品や食品でも足りているのに「ついつい買ってしまう」ことありませんか? セール品だから、臨時ボーナスが入ったからなど購入するまでの過程はさまざまありますが、ついつい買ったものが本当に欲しいモノだったのかと問われると、怪しいところも。ponpocoさんの元には、「自分が本当に欲しいモノがわからない」なんて相談も寄せられるそうです。そんな時に役立つ、自分の欲しい気持ちを見極める方法が次のように紹介されていました。

 

私が考える究極の見極め方

自分が持っている、同じカテゴリの中で一番好きなモノと交換できるか

(『200着の服を8割減らしたら おしゃれがずっと楽しくなった』より引用)

 

個人的にこの考え方が衝撃的でした。新しいカバンや靴、洋服が欲しいと思った時、価格と自分に似合うかだけで考えていたので、すでに持っているアイテムと比べるってことをしていなかったんですよね。また今持っているアイテムが本当に好きなものか? と考えると実は「なんとなく」で選んでいた部分も多かったな〜と反省しました。

 

ちなみに無駄遣いだとわかってはいるけど、セールに行ったからには何か買わなきゃと物欲に負けてしまう時もありますよね。そんな時は、以下の呪文を唱えてみてください。

 

お金が減ってイマイチなモノが増えるだけ
悩んだら買わない
どんなにお得でも買わなければ0円

(『200着の服を8割減らしたら おしゃれがずっと楽しくなった』より引用)

 

これがめちゃくちゃ効きます(笑)。たいがいのものは「ま、今日じゃなくてもいいか」と棚に戻すことが増えました。こうやって積み重ねていくと、本当に欲しいモノを買えたときの喜びが何倍にも増えるんです。ひとつひとつ厳選して購入することができるので、本書を読んで、いろんなモノの選び方がプロっぽくなったな〜と感じます。ぜひこの呪文、使ってみてくださいね!

 

モノの要・不要の判断方法は、自分が使うか使わないかで決める

『200着の服を8割減らしたら おしゃれがずっと楽しくなった』の知恵を実生活に落とし込んでいくと、自然と購入するものは自分がより好きで必要なモノ、手放すのは本当に不要だったモノとわかるようになってきます。ただ、手放すって結構気力も体力も使いますよね。どのような基準を持ったら良いのでしょうか?

 

持ち物を整理する前に、優先したい順に4つのカテゴリーに分けるとわかりやすいと思います。

1 使う×好き=必要なモノ
2 使う×そんなに好きではない
3 使わない×好き
4 使わない×そんなに好きではない=不要なモノ

(『200着の服を8割減らしたら おしゃれがずっと楽しくなった』より引用)

 

これはあくまでponpocoさん軸ですが、1が6割以上、2が3割、3が1割以下になるのがおすすめなのだとか。自宅のクローゼットをこの4つに分けてみると、片付けがはかどりますよ! 私の場合は、4を買うことがほとんどなくなりました。「いつか使うかもー」とか「使っていくうちに馴染むかもー」といった期待を込めて買うことがなくなったので、モノは減るし余計な買い物はしないしで心がスッキリしています。

 

『200着の服を8割減らしたら おしゃれがずっと楽しくなった』には他にも暮らしのアイデアが満載です。私にはミニマリストなんて無理だ〜と思っている方、部屋を片付けたいけど何から始めたらいいかわからないと悩んでいる方、ちょっとミニマリストに疲れちゃった方、どんな方が読んでも納得できるヒントが1つはあるはず! 自分の暮らしを振り返りながら、読んでいくと今の暮らしがもっと好きになれますよ!

 

【書籍紹介】

200着の服を8割減らしたら おしゃれがずっと楽しくなった

著者:ponpoco
発行:扶桑社

元浪費家が失敗から学んだ、無理しないミニマルライフ。誰でも服を8割減らせる方法、止まらない物欲を抑えるコツ、心穏やかに暮らすために“しない”こと等…余計なモノと執着心を手放せば、自分らしさが見えてくる!

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