Appleがアメリカの公式オンラインストアでApple Watch Ultra 2とApple Watch Series 9の販売を停止しました。さらに、Apple Watch Series 6以降の保証期間切れ製品の交換修理が不可能になったことも報じられています。

Watch - Apple

https://www.apple.com/watch/

Apple Watch Series 9, Ultra 2 No Longer Sold Online; Older Models Can't Be Fixed - Bloomberg

https://www.bloomberg.com/news/articles/2023-12-21/apple-watch-series-9-ultra-2-ban-means-no-repairs-on-out-of-warranty-models

Apple Watch Series 6以降のモデルには血中酸素濃度測定機能が搭載されています。しかし、Appleは医療機器メーカーのMasimoから「血中酸素濃度測定機能が自社の特許を侵害している」として提訴されており、アメリカ国際貿易委員会(ITC)からApple Watch Ultra 2およびApple Watch Series 9の販売停止命令を受けていました。

ITCは販売停止命令の施行日を2023年12月26日に設定していましたが、Appleは「判決に従う措置を先制的に講じる」としてApple公式ウェブストアでは現地時間の2023年12月21日の15時から、アメリカの小売店舗では2023年12月24日から両モデルの販売を停止することを発表しました。

AppleがApple Watch Series 9とUltra 2の販売を中止、血中酸素センサーの特許紛争をめぐり - GIGAZINE



そして、2023年12月21日には、実際にApple公式ウェブストアでApple Watch Ultra 2およびApple Watch Series 9を注文することが不可能となりました。これに伴い、Apple Watchの公式ウェブページの表示も変更されています。販売停止直前の公式ウェブページが以下。最上部でApple Watch Series 9がアピールされていました。



しかし、記事作成時点では最上部にApple Watch SE(第2世代)が表示されるようになっています。



下方向にスクロールするとApple Watch Series 9の製品概要が現れますが、購入ボタンの代わりに「Currently Unavailable(現時点では入手不可)」と表示されており、購入ページにアクセスできないようになっていました。



Apple Watch Series 9の下部にはApple Watch Ultra 2が配置されていますが、Apple Watch Ultra 2も同様に「Currently Unavailable」と表示されています。



Apple関連情報に詳しいBloombergのマーク・ガーマン氏によると、Appleはカスタマーサービス担当者に対して「Apple Watch Series 6以降の保証期間切れ製品に関しては、ハードウェアの交換対応を実施しない」と通知したとのこと。また、2023年12月25日以前に購入したApple Watchの「別の色やサイズへの交換」も不可能となるそうです。

なお、ITCの命令は「Appleによるアメリカへの輸入」を対象としたものであり、Amazonなどのサードパーティ販売店では引き続きApple Watchを入手可能です。また、日本を含むアメリカ以外の国々でもこれまで通りApple Watchを入手可能。実際に、記事作成時点でも日本のApple公式ウェブページからはApple Watch Ultra 2やApple Watch Series 9を注文することができます。