チャットAI「ChatGPT」や画像生成AI「DALL・E」などの開発で知られるOpenAIが、サム・アルトマンCEOの退任と退社を公式ブログで発表しました。後任は未定で、暫定CEOに最高技術責任者(CTO)のミラ・ムラティ氏が就任しています。

OpenAI announces leadership transition

https://openai.com/blog/openai-announces-leadership-transition



ブログでの発表内容によると、アルトマン氏の退任は取締役会での審議を経たもので、「アルトマン氏は取締役会とのコミュニケーションが一貫して率直ではなく、取締役会の責任を果たす能力に支障があるとの結論に達しました。取締役会は、アルトマン氏がOpenAIを牽引していく能力をもはや信用できません」との文言があることから、事実上、取締役会によって解任されたものとみられています。

当面はミラ・ムラティCTOが暫定CEOを務めつつ、アルトマン氏の後継となる常任のCEOを探すとのこと。ムラティ氏はOpenAIの成長に重要な役割を果たしてきた人物で、AIガバナンスとポリシーに関する経験を含めてOpenAIのあらゆる側面と緊密に関わってきていることから、取締役会から適任であるというお墨付きを得ています。

OpenAIの取締役会は以下のように述べています。

「OpenAIは汎用AIが全人類に利益をもたらすことを確かにするという使命を推進するために計画的に作られました。取締役会は、引き続きこの使命を果たすことに全力を尽くします。OpenAI設立と成長に貢献したアルトマン氏に感謝します。同時に、さらに前進するためには新たなリーダーシップが必要だと考えています。OpenAIの研究・製品・安全機能のリーダーとして、ムラティ氏は暫定CEOを務めるだけの特別な資質があります。我々は、この移行期にOpenAIを率いる彼女の能力に最大限の自信を持っています」

会社を去るアルトマン氏は「OpenAIで過ごした時間が大好きです。それは私個人にとって、そして願わくば世界にとって、ちょっとした変革でした。なによりも、才能にあふれた人々と仕事をするのが好きでした。次のことについては、後日詳しく説明します」と投稿しています。