NEWS騒動で強まった「辞められない人」だけが旧ジャニ残留の現実…「いばらの道」と言われた “辞めジャニ” 組が形勢逆転
「NEWS」の小山慶一郎(左)と加藤シゲアキ
10月24日、「嵐」メンバーの二宮和也が、旧ジャニーズ事務所「SMILE-UP.」から独立し、個人で活動することを発表した。
旧ジャニーズ事務所は、故・ジャニー喜多川氏の性加害問題の被害者に対する補償に専念する会社となり、新たに設立するエージェント会社にマネジメント部門を移行すると発表した、10月2日の会見以降、所属タレントの去就が注目を集めている。
「二宮さんの独立は、元『V6』の岡田准一さんに続いて、2日の会見以降では2人めとなりました。
どちらも俳優としても引っ張りだこの活躍で、映画出演も多いです。V6は解散しましたし、嵐は活動休止中とあって、旧ジャニーズ事務所を退所した後も、役者仕事に大きな影響はないとみられています。
反対に旧ジャニーズ事務所に残れば、続々と取りやめとなった広告出演や、性加害問題に非常に厳しい海外に向けての作品への出演の見通しが立たない、というマイナス影響がありました。そう考えると、独立という決断も当然と言えるでしょう」(芸能記者)
10月17日に「SMILE-UP.」に社名変更されるなど、事務所体制は変わりつつあるが、その間も所属タレントたちは、番組出演、コンサートなどの活動を続けてきている。
しかし、そのなかで大きな炎上騒ぎも起きた。
10月14〜15日に3人組グループ「NEWS」の広島公演のコンサートで、メンバー間のトーク中に、増田貴久が社長に扮して「パワハラ、セクハラ大歓迎」と発言。
それに対して、小山慶一郎が「お前はNGリストだ!」と言い返したほか、曲のイントロで「コンプライアンスに引っかかる歌、歌いまーす!」と宣言し、「パンツ見せて〜!」「おっぱい!」と大声を出す様子などを見せていたのだ。
旧ジャニーズ事務所は、それらのコンサート中の発言に対して、謝罪コメントを出す事態となっている。ただ、インターネット上の批判はいまだ収まっていない。
さらには、発言をしたNEWSのメンバーたちが、社会人として、自覚を持たねければならない年齢であることを、厳しく指摘する声も続出している。
《NEWSの年齢を調べてしまった 皆さん35歳オーバーのアラフォー世代》
《40歳前でこれは救いようがない。小学生の子供の父親くらいの年齢やん》
《NGリストいじったり、 セクハラ歓迎言うたり、 もう少し考えて発言して良い年齢だと思いますけどね》
問題視された「セクハラ大歓迎」発言をした増田は37歳、『news every.』(日本テレビ系)でキャスターを務めていた過去もある小山が39歳、小説家としても活動している加藤シゲアキは36歳だ。
「いくらコンサートというクローズドな場であっても、コンプライアンス面で疑問を投げかけられている自分の所属会社のことを考えたら、発言することの影響を考えなければならない年齢でしょう。
NEWSは結成時の9人から脱退・退所が相次いでおり、これまでは脱退者側が問題児と見られ、残った3人のうち増田さんは “良心” とまで言われていました。ですが、今回の騒動で化けの皮が剥がれた状態になってしまったんです」(前出・芸能記者)
現在、性加害問題以外に、旧ジャニーズ事務所については、テレビ局などへの「圧力」とそれを意識した「忖度」も問題視されている。
そうしたことから、“辞めジャニ” とも言われる旧ジャニーズ事務所を離れたタレントたちには、かつて苦境が伝えられていた。
「以前なら、事務所を離れれば、地上波テレビ番組に出られないのは当たり前とされており、『退所すると “いばらの道” が待っている』とも言われていました。しかし、その忖度も見直されなければなりません。実際に、辞めジャニの出演の話も聞こえ始めています。
今でも、しっかりと芸能活動を続けている辞めジャニの方々は、事務所に頼らずともコンサートをおこなったり、仕事のオファーがもらえる “実力者” に限られます。そして、ほとんどがフリーや個人事務所で活動してきました。
一方で、現在、旧ジャニーズ事務所に残っているタレントは、エージェント会社設立時、口々に『わからない』という不安や困惑の声を漏らし、今まですべて事務所に頼りきりだったことを露呈したんです」(芸能事務所関係者)
旧ジャニーズ事務所はグループでの活動が多く、映画やドラマの主演などを得られるのは、一部のメンバーに集中することが多い。
「事務所を辞めていくのは、岡田さん然り、二宮さん然り、個人の仕事が多い人ばかりです。まさしく、NEWSは山下智久さん、錦戸亮さんという二枚看板が脱退・退所して、グループ存続自体が何度も不安視されていました。
それでも、グループを続けられてきたのは、キャパシティの少ない会場も多く回るコンサートツアーを毎年のようにおこなってきたからでしょう。
しかし、今回の騒動では、それが内輪でしか通じない “ひどい悪ノリ” のオンパレードだったことがバレてしまったわけで……。
こんな状況では、退所を決断したタレントに対して、残留組にはますます『旧ジャニーズ事務所を辞められない人』という印象が強まっていくことでしょう」(前出・芸能事務所関係者)
今まで抑えつけられてきた者たちの形勢逆転となるのか。