佐賀県は魅力度ランキング最下位!? 注目すべき魅力や有名スポットを紹介!
佐賀県は、2022年の都道府県魅力度ランキングで最下位となってしまいました。しかし、この結果に納得のいかない人もいるのではないでしょうか。佐賀県には全国的に有名な伝統工芸品や有名な観光スポットなど多くの魅力があります。また、魅力ある街づくりのためにさまざまな支援事業も実施しています。今回は佐賀県をよく知らない人に向けて、佐賀県の魅力を紹介します。
佐賀県は2022年の魅力度ランキングで最下位に
都道府県の魅力度ランキングは、株式会社ブランド総合研究所が毎年行っている「地域ブランド調査」によるものです。同調査では、全国の消費者に対して、都道府県の知名度、イメージ、観光や移住などに関する意向など全89項目のアンケートを実施し、数値化した結果をランキング形式で公表しています。
2022年の調査では、北海道が1位、続いて京都府、沖縄県、東京都、大阪府の順となっています。一方、佐賀県のほか、茨城県、埼玉県、群馬県、山口県などがランキング下位となりました。都市部や有名観光地など全国的に知名度が高い都道府県のほうが、有利な結果になったといえそうです。
出典:都道府県魅力度ランキング2022!1位の都道府県は(連載:地域ブランド分析1) | 地域ブランドNEWS
佐賀県の魅力や見どころを紹介
魅力度ランキングでは最下位になったものの、佐賀県には魅力や見どころがたくさんあります。ここでは佐賀県が誇る魅力の一部、工芸品や自然について紹介します。
伝統工芸品
佐賀県には、国指定伝統的工芸品として世界的にも評価が高い、伊万里・有田焼や唐津焼などがあります。伊万里焼は伊万里市とその周辺で、有田焼は有田町とその周辺で生産される陶磁器です。どちらも白い胎土に赤、黄、緑を基調とした色彩豊かな絵付けを施したものが多く、華やかで美しい絵柄が特徴です。
唐津焼は、佐賀県北部の唐津市とその周辺で生産される陶器です。灰釉や鉄釉などの自然釉を用いて、素朴で落ち着いた風合いを出したものが多く、茶道や日常の食器などに用いられます。
また尾崎人形は、県内の陶磁器の中で最も歴史が古いといわれる焼き物の人形です。子どもや動物などの愛らしい姿を表現したものが多く、温かみと優しさが感じられます。
本絹糸に金銀箔や漆を施した和紙を織り込んで、華麗な伝統模様を手織りした鹿島錦も佐賀の伝統工芸品の一つです。鹿島錦は、着物や帯などの実用品だけでなく、美術品としても高い価値を持ちます。
歴史的建造物・美術工芸品
佐賀県には重要文化財も数多く存在します。佐賀市にある県内の最古期の建築である「与賀神社楼門」、「与賀神社三の鳥居及び石橋」、多久市にある屋根の形が特徴的な「川打家住宅」などは、いずれも国指定重要文化財の建造物です。
また、平安時代の流行歌をまとめた国宝の「催馬楽譜(さいばらふ)」、国指定重要文化財の「絹本著色楊柳観音像」や「絹本著色見心来復像・絹本墨画淡彩以亨得謙像」といった美術工芸品も、県立博物館などで見ることができます。
豊かな自然
佐賀県は九州の北西部に位置し、北は玄界灘、南は有明海に面し、広大な佐賀平野を有する自然に恵まれた土地です。年間の平均気温が16度前後の穏やかな気候の地域が多く、レジャーやアウトドアに適しています。
虹の松原や御船山楽園、七ツ釜、見返りの滝などをはじめ、自然を満喫できる観光スポットもたくさんあります。また、自然の森フィッシングリゾートや三瀬ルベール牧場どんぐり村、高取山公園など自然のなかでのびのびと遊べるファミリー向けのレジャー施設も人気です。
嘉瀬川緑地運動公園は、アジア最大級の熱気球競技大会「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」の会場として、国内外から多くの人が訪れます。
佐賀県のおすすめ観光スポット
佐賀県には、さまざまな観光名所がありますが、そのなかでも全国的に知名度の高い観光スポットを5つ紹介します。
唐津城
唐津城は、江戸時代初期に寺沢広高が7年の歳月をかけて築城しました。天守を鶴の頭に見立て、左右に広がる松原が鶴が翼を広げた姿に似ていることから、「舞鶴城」との美しい別名も持つ「続日本100名城」の一つです。
天守閣の内部は郷土博物館となっており、唐津藩の歴史や文化に関する資料や唐津焼などが展示されています。天守閣からは、玄界灘や虹の松原の壮大な景観、松浦橋と城下町唐津の景色が眺められます。
嬉野温泉
佐賀県嬉野市にある嬉野温泉は、「日本三大美肌の湯」の一つとされ、全国的に注目を集めている温泉です。ナトリウムを多く含んだぬめりのある重曹泉のお湯は、お肌をつるつるスベスベにしてくれます。
江戸時代には長崎街道の宿場町として発展し、紀行文や旅日記にも多く取り上げられました。今でも古い建物や文化財が残され、レトロな雰囲気が楽しめます。
吉野ヶ里歴史公園
吉野ヶ里遺跡は、佐賀県神埼郡の吉野ヶ里丘陵にある弥生時代の遺跡です。紀元前5世紀から紀元後3世紀にかけて栄えた大規模な集落の跡で、国指定の特別史跡です。
吉野ヶ里歴史公園では、遺跡の一部が復元されており、弥生時代の建物や生活用具を見学できます。また、体験プログラムでは、勾玉づくりや火おこし、土笛づくり、組ひもづくりなど、子どもから大人まで参加できる多彩なイベントが用意されています。
祐徳稲荷神社
祐徳稲荷神社は、佐賀県鹿島市にある日本三大稲荷の一つです。商売繁盛、家運繁栄、大漁満足、交通安全などのご利益があるとされ、年間約300万人の参拝者が訪れています。
きらびやかな極彩色で目を引く本殿や神楽殿などのほか、日本庭園では四季折々の美しい花を観賞できます。祐徳稲荷神社から県道を挟んだ向かい側には、祐徳博物館があり、祐徳稲荷神社所蔵の宝物や美術工芸品、歴史や民族の資料が展示されています。
虹の松原
虹の松原は、佐賀県唐津市にある国の特別名勝で、日本三大松原の一つに数えられる景勝地です。唐津湾沿いに幾重にも連なる松林を指して、虹の松原と呼ばれています。17世紀に初代唐津藩主の寺沢広高が、防風・防潮のために植林したのが始まりで、全長約4.5km、幅約500mにわたって連なる約100万本の松は圧巻です。
移住や地域づくりの補助金や助成制度
佐賀県では移住者支援や地域づくりのために、県や団体がさまざまな助成制度を実施しています。より魅力あるまちづくりを実現するための取り組みに対して、補助金や助成金が支給するものです。例を以下に紹介します。
・さが未来アシスト事業費補助金:佐賀県内の市町と連携して、人口減少や高齢化等による過疎化が進む地域の課題解決のための自発的な地域づくりを応援する補助金です。
・さが自発のチャレンジモデル創出事業:佐賀県内各地で行われている地域づくり団体の活動に対し、専門的な知識を有する者を派遣し、事業の磨き上げを支援するための補助金です。
・佐賀県駅を活用した地域活性化サポート事業費補助金:駅舎を活用した自発的な地域づくりの取り組みや、安心・安全な駅づくりの取り組みに対して支援を行う補助金です。
・さが暮らしスタート支援事業:佐賀県内に移住して就業、起業、事業承継などをする59歳以下の単身者や世帯に移住支援金を支給します。
※申請総額が予算上限に達したため、現在受付を一時中断しています。
まとめ
佐賀県は、都道府県魅力度ランキングで最下位という結果になりましたが、佐賀県についてよく知らない人が多いというのが実状ではないでしょうか。実際には伝統工芸品や有名な観光スポットが多く、豊かな自然や深い歴史があり、魅力ある県といえるでしょう。
佐賀県では移住や街づくりに活用できる補助金や助成金も実施しており、より魅力ある街づくりを進めています。