なでしこジャパンがW杯連勝スタート【写真:ロイター】

写真拡大

猶本と藤野のW杯初ゴールで主導権を握る

 なでしこジャパン(日本女子代表)は7月26日、オーストラリアとニュージーランドで共催の女子ワールドカップ(W杯)第2戦でコスタリカと対戦。

 日本はMF猶本光の先制ゴールなどで2-0の勝利を飾り、開幕2連勝で決勝トーナメント進出に大きく近づいた。

 初戦のザンビア戦(5-0)から中3日のゲームに池田太監督は4人のスタメン変更を決断。DF三宅史織、MF杉田妃和、MF猶本光、MF林穂之香がピッチに立った。一方、初戦のスペイン戦でシュート45本を打たれて0-3で敗れた入りになったコスタリカは、5バックではなく4バックを採用。後がない立場で、少しでも下がって守る時間を少なくする意図を感じさせる布陣で始まった。

 立ち上がりから日本が攻撃的にゲームを進めるなかで最初の決定機は前半12分、右コーナーキックでMF藤野あおばがストレート系のボールを入れると主将のDF熊谷紗希がフリーでヘディングシュートを放った。しかしこれは、初戦のスペイン戦でもファインセーブを連発したコスタリカのGKダニエラ・ソレラの鋭い反応で阻まれた。前半15分にはペナルティーエリア内から放った猶本のシュートをソレラが弾いたボールがこぼれたが、そこに藤野とMF清水梨紗が2人で同時に飛び込んでしまい交錯。絶好機を逃してしまった。

 それでも日本は前半25分、猶本が左45度付近でFW田中美南のパスを受けるとペナルティーエリア内に切り込んで左足シュート。これが逆サイドの際どいコースに突き刺さり貴重な先制ゴール。さらに2分後、日本は藤野が鮮やかなターンで右サイドからペナルティーエリア内にドリブルで侵入。角度のないところから右足シュートでニアサイドを打ち抜いてすぐさま2-0とリードを広げた。猶本と藤野はいずれも嬉しい女子W杯初ゴールとなり、喜びを爆発させた。

 2点リードでスタートした後半、日本は立ち上がりに林がペナルティーエリア内でこぼれ球を拾ってシュートを放つ場面を作ったが、前半ほどゴール前へ進出する形を多くできなかった。池田監督は後半14分に藤野と田中に代え、初戦でゴールしているFW植木理子とMF宮澤ひなたをピッチに送り込んだ。

 日本は後半23分にはコーナーキックのこぼれ球を宮澤が左足で狙ったが、わずかに枠を外れた。後半27分には植木がクロスに対してファーサイドでヘディングシュートを放ったがGKの正面。交代出場の2人がゴールに迫ったが、なかなか3点目が決まらなかった。日本はラスト15分を前に林に代えてMF長野風花、猶本に代えてMF清家貴子を投入した。清家も力強くゴールに迫る姿勢を見せたが、なかなか決定機には至らなかった。

 コスタリカの攻撃はほとんど許さなかったものの、後半は攻撃の精度が高まらなかった感のある日本は追加点を奪えずにこのまま2-0で試合を終えた。これで2連勝とした日本は、このあとの時間帯に行われる同組のスペインとザンビアのゲームで、スペインの引き分け以上で決勝トーナメント進出が決定する。(FOOTBALL ZONE編集部)