「ちょっと苦しいよね」首位阪神に異変? 球界OBからも指摘された「気になるポイント」

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チームをけん引してきた近本にも少し疲れが見えている(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 阪神は13日のオリックス戦(甲子園)に0―2で敗れた。球界最高峰右腕・山本由伸に8回2安打無失点と完璧に封じ込まれた。この日はミスも響き、2位・DeNAは3・5にまで迫ってきている。

 やはり山本の牙城は高かった。5回二死まで無安打に抑えられ、7回には二死満塁のチャンスを迎えたが、木浪聖也が遊ゴロに倒れ、無得点に終わった。4回には大山悠輔と渡辺諒の失策から無死満塁とされ中川圭太に先制適時打を浴びるなど、流れも悪かった。渡辺諒は8回にも落球とチームは今季初の1試合3失策で総失策数はリーグワーストの中日に次ぐ39となった。

【動画】この日はノーヒットも、9回、頓宮の飛球を好捕と守備で存在感を示した近本

 数字に苦境が現れている。6月の月間成績は4勝6敗1分けと黒星が先行。交流戦のチーム打率は12球団ワーストの・202まで落ち込んでいる。

 開幕からここまで快進撃を続けていたチームに何が起きているのか。一つには、好調だった1、2番コンビに疲労の色が見え始めたことにもある。リードオフマンの近本光司はこの試合も4打数ノーヒット、これで21打席連続無安打となった。2番・中野拓夢も直近6試合は25打数3安打の1割2分とペースが落ちてきている。

 苦戦するチームの状況には球界内からも様々な考察の声が上がっている。現役時代は大洋(現DeNA)で活躍。引退後は日本代表コーチも務め野球解説者の高木豊氏は13日までに更新した自身のユーチューブチャンネルで、現在の阪神の戦いぶりについて触れている。

 今週末で終了する交流戦の優勝チームを占う動画内容の中で、高木氏は現在の阪神に関してはまずは9連戦の影響が残っているとしながら「今のバッティングの状態でオリックスの投手陣を打てるかというと打てないよ」と指摘。

 最近では守護神・湯浅京己の乱調でゲームを落としたことなどもあげつつ、ほかの気になるポイントとしては「近本、中野の出塁率も6月に入って落ちているし、それに加えてノイジーがつなげないという」悪循環が起きているとした。こういったチーム状況を受け「ちょっと苦しいよね」と今が踏ん張りどころとした。

 とはいえ、百戦錬磨の岡田彰布監督は長いペナントレースを戦う上で当然こういった停滞期があることも想定済み。勝負はまだ先、ここからのチーム立て直しも注目となりそうだ。 

[文/構成:ココカラネクスト編集部]