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 今シーズンも再びブンデスリーガ最終節を前に、ブンデス2部降格の危機に瀕した状態で臨むことになった、VfBシュトゥットガルト。この決戦を前にセバスチャン・ヘーネス監督は、同時開催の他会場の結果はみないようにし、「我々は自分たちのことを考え、自分たちにできることをしていかなくてはならない。この状況を乗り越えるにはそれしかない」とコメント。ただ昨シーズンとは異なり自力での残留を確定できるチャンスがあることはプラス材料で、1年前は最終節の土壇場での遠藤航のゴールで浮上した安全圏内に、今回は前節のマインツ戦での快勝で浮上を達成。「過去にそういう経験をしてきたことは(残留争いでは)損にはならない。でもそれと同時に選手の顔ぶれも違うものだから、今回は今回で結果を残さないと」と指揮官。

 また過去との違いという点でいえば、近年では2016年と2019年に2部降格を喫したシュトゥットガルトにとって、今シーズンの降格が意味するところもまた大きな違いがあることだろう。それは財政面についていえることであり、とりわけ日本市場に向けて立てられている計画は2部で到底はたせるものではなく、さらなるスポンサーや投資家の模索という点でも問題を抱えることになるだろう。コロナ禍、インフレ、エネルギー危機という状況下、およそ9000万ユーロの売り上げが減少している中で、2部降格となればさらに4000万ユーロを失うことになる。しかもスタジアムの改装費用(1億3000万ユーロ)や、TV放映権料4100万ユーロが半減。選手の予算も既存の6000万ユーロから半減することがみこまれる。そのためボルナ・ソーサ、サイラス、遠藤航、伊藤洋輝、コンスタンチノス・マヴロパノスらの慰留は困難であり、レンタルで加入中のセール・ギラシやティアゴ・トマスも後にすることだろう。加えてクラブ内の運営側の減給、予算縮小が行われることも予想される。

ザガドゥ、足の問題で欠場?ソーサは先発復帰

 前節のマインツ戦にて相手選手イングヴァルトセンと交錯した際に、頭部を強打し交代を余儀なくされていた、ダン=アクセル・ザガドゥ。めまいについてはすでに解消されているようだが、今度は足に問題を抱えているようで「彼が土曜日の試合を欠場することを想定している」ことを明かした。ドルトムント時代も含め筋肉系の問題、筋損傷や筋束の断裂、膝の問題や手術、膝や足首の靭帯断裂、さらにはコロナ感染など、驚くほどに体調面に問題を抱え続けてきた23歳のフランス人選手は、ようやく復調の兆しがみえた今冬の合宿でクアッシとの交錯から足首の靱帯を断裂。またしても離脱に入っており、そして今回は「以前から問題はあって、ただ原因はよくわからない。組織的なものではないが腫れがあり、ここ数日は若干の改善もみられることから、もしかすると間に合うかもしれないが奇跡的レベルだね」とヘーネス監督は明かした。一方で前節は喉の感染症のために欠場していたボルナ・ソーサについては、「このままいけば大丈夫。特に不安はない」と指揮官。サイドチェンジやセットプレーなど、左サイドのスペシャリストとしてオフェンス面でも貢献が期待される「重要な選手」の復帰に期待感を示している。

元シュトゥットガルトとの対戦

 そのヘーネス監督にとって今回対戦するホッフェンハイムは、まさに直近の古巣との対戦となるのだが、それは今季までシュトゥットガルトで指揮をとっていた相手指揮官ペジェグリーノ・マタラッツォ監督にもいえること。そして選手でもケヴィン・アクポグマ(大腿の問題)とデニス・ガイガー(背中の問題)で欠場することから、エルミン・ビチャクチッチやセバスチャン・ルディといった、元シュトゥットガルトの選手たちもこの残留がかかった一戦に臨むことになるだろう。

シュトゥットガルトの先発予想:Bredlow - Mavropanos, Anton, Ito - Vagnoman, Karazor, W. Endo, Sosa - Silas, Führich - Guirassy

ホッフェンハイムの先発予想:Baumann - Kabak, Brooks, Bicakcic - Becker, Rudy, Angelino - Prömel, Kramaric - Bebou, Baumgartner