「手短に話すと」を英語でどう言う？

2023年4月18日 6時0分

「英語を話せるようになりたい」という人にぜひ読んでほしい1冊が『5分間英単語』だ。1トピック5分のトレーニングで、日本人の英語学習に不足しているボキャブラリーを拡大し、スピーキングやリスニングなど実践的な英語力アップに役立つ1冊だ。著者は、英字新聞The Japan Times Alpha編集長を10年以上務める高橋敏之氏。一般的な英単語集には記載されていない「ニュアンス」や「実際の使われ方」を丁寧に解説した。本稿では『5分間英単語』から特別に一部を抜粋して紹介する。

make you happyの形を使いこなせるようになろう

make：
（1）「AをBにする」
（2）「AにBさせる」
（3）「～になる（資質がある）」

　makeは、make me happy（私を幸せにする）、make him a star（彼をスターにする）のように、〈make＋A＋B（形容詞／名詞）〉の形で「AをBにする」という意味を表す。

　前述の通り、makeの語源は「手でこねて生み出す」。（関連記事：「場所を空けてください」英語でどういう？）make me happyは、主語が私を手でこねて、幸せな私を作り出している様子をイメージしておこう。

　また、make him do it（彼にそれをさせる）のように、〈make＋A＋B（動詞の原形）〉で使われると、「AにBを（強制的に）させる」という意味になる。

　ここで紹介した2つの用法は、以下のようにセットで押さえておこう。

・make＋A＋B（形容詞／名詞）：「AをBという状態にさせる」
・make＋A＋B（動詞の原形）：「AにBという動作をさせる」

　このように、Aをある状態にするのか、何らかの動作をさせるのかの違いで、いずれも「～にさせる」という点では共通している。

　それから、He’ll make a good husband.（彼は良い夫になるだろう）のような形を見たことがあるだろうか。makeには「（主語は）～になる、～になる資質がある」という意味もある。

　make himself a good husband（自分自身を良い夫にする）のhimselfが落ちたものだと考えられており、結果的にmake a good husbandの形で使われるようになった。a good husbandのように、〈形容詞＋名詞〉の形が続くのが、この用法の大きな特徴だ。

（1）「AをBにする」

The smell of fish makes me sick.
魚の臭いは私の気分を悪くさせる

What makes you so angry, John？
ジョン、何があなたをそんなに怒らせているの？

To make a long story short, nothing he said was true.
手短に言うと、彼が言ったことは全てうそだったということだ
◆ to make a long story （＝A） short （＝B）は「長い話を短くすると」。つまり「手短に言うと、かいつまんで話せば」という意味を表す

We can make our voice heard by voting.
私たちは投票によって自分たちの声を届けることができる
◆ make ～heardは直訳すると「～を聞かれた（heard）状態にする」。～の部分には主に「意見」などを意味する語やoneself（myselfやhimselfなど）が使われて「自分の意見を届ける、聞いてもらう」という意味を表す