オレンジでつながった埼玉県さいたま市の3組織! 食品廃棄物を活用した取り組みとは
NTT東日本 埼玉事業部は3月26日、NACK5スタジアム大宮・特設ブースにおいて、オレンジの残渣(ざんさ)で染色したサコッシュバッグを先着1,000名に配布した。会場には生搾りジュース自動販売機「Feed ME Orange」も設置され、多くのファンがその味を楽しんでいた。
生搾りオレンジジュースの残渣をサコッシュの染色に利用
NTT東日本 埼玉事業部は、2022年11月に日本オート・フォート(現: ME Group Japan)と「食品廃棄物を活用した地域活性化モデルの実現に関する協定」を締結した。これは、ME Group Japanの生搾りオレンジジュース自動販売機「Feed ME Orange」で消費される生オレンジの残渣を活用し、地産循環型サイクルの実現を目指す取り組みとなる。
この取り組みの第一弾として作られたのが、生搾りオレンジジュースの残渣を利活用し、染色を行ったサコッシュバッグだ。作られたサコッシュバッグは、女子サッカークラブ「大宮アルディージャVENTUS」のグッズとして、NACK5スタジアム大宮・特設ブースを訪れたファンに無料配布された。
生搾りオレンジジュースの残渣によって染色された大宮アルディージャVENTUSのサコッシュバッグ
大勢のファンが訪れたNACK5スタジアム大宮の特設ブース
サコッシュとセットで配布されたステッカー
来場者は次々にサコッシュバッグを受け取っていく
ブースには「Feed ME Orange」も設置された。価格は1カップ500円。自動販売機の上部からオレンジが丸ごとゴロンと転がり、果汁が絞られていく様子は、家族連れを中心に多くの興味を引いたようだ。濃縮還元では味わえないオレンジそのままのフレッシュな甘さに、会場では「えっ?! おいしい!」といった声が溢れていた。
オレンジジュースができ上がっていく様子を興味深げに見学する人が多かった
漂うオレンジの香りに惹かれたのか、時間によっては行列ができることも
「Feed ME Orange」には最大で約500個ほどのオレンジを入れることができ、1カップのオレンジジュースを作るのに3〜4個を使用する。オレンジは内部で2等分され、果汁を搾り取った後にろ過し、フィルムで封をされて提供されるが、果汁を搾り取ったあとの皮は自動販売機本体に冷蔵保存される。このオレンジの皮・約3kgぶんで、1,000個のサコッシュバッグを染色したという。
自動販売機上段から転がってきたオレンジが見る見るうちに絞られていく
でき上がった生オレンジジュース。実際には透明なフィルムで封がされている
この取り組みの発案者であるNTT東日本の斎藤美樹氏、「Feed ME Orange」を提供するME Group Japanの松野雅弘氏に、取り組みの経緯と展望について聞いてみよう。
「2021年末くらいに生搾りジュース自動販売機『Feed ME Orange』のニュースを見て、ME Group Japanに直接お電話したのが始まりです。当時、オレンジの皮はそのまま廃棄されていたのですが、見方を変えれば宝の山。そのオレンジの皮でなにかできないか?……というところで、色が取れることが分かりました」(NTT東日本-関信越 斎藤氏)
NTT東日本-関信越 地域ICT推進部 斎藤美樹 氏
コンタクトを取った当時は国内に数えるほどしかなかったという「Feed ME Orange」。だがこの1年で設置台数は大幅に伸び、配布イベント当日には関東・関西エリアを中心に353台が設置されている。JR大宮駅周辺では、 大宮アルシェ、大宮マルイ 、イオン大宮店、西友与野店などで体験できるそうだ。
「ME Group Japanの本社はさいたま市南区にあり、大宮アルディージャのチームカラーがオレンジということで、さいたま周辺から自動販売機の展開を始めました。そういった意味でも、地域でなにかご一緒出来たらとても面白いと考えていました」(ME Group Japan 松野氏)。
ME Group Japan マーケティングマネージャー 松野雅弘氏
オレンジを使ったアップサイクルのアイデアは染色以外にもあったという。例えばオレンジの色素を利用したクレヨン、オレンジに含まれるリモネンを活用したワックスなどだ。最終的にサコッシュの染色になり、とても自然で使いやすいカラーに仕上がったが、当初はもっと鮮やかなオレンジ色を想像していたという。
「皮から色を取ると内側の白い部分の影響が強く出るのだそうです。もうちょっと黄色が強く出ているパターンなどもあったのですが、採用した色が一番普段使いに良いと思い、この色にしました。『なんでこの色なんだろう?』というところから、廃棄した皮を使っていると想像してもらえるとうれしいです」」(NTT東日本-関信越 斎藤氏)
サコッシュの色とオレンジの色の違いにも注目してほしいという
オレンジという色を通じて大宮という地域の活性化に貢献するNTT東日本とME Group Japan。最後に、地域経済の発展に向けた両社の思いを伺ってみたい。
「この『Feed ME Orange』というサービスは決して特別なものではなくて、日々みなさまに使っていただくためのものです。生の果実を活かした体づくりや健康増進を目指していますので、オレンジの元気なイメージとともに大宮を盛り上げていきたいと思います」(ME Group Japan 松野氏)。
「大宮アルディージャVENTUSさんも、ME Group Japanさんも、そして我々NTT東日本 埼玉事業部もさいたま市にあって、同じオレンジというキーワードでつながっています。オレンジは太陽の色であり、新しいことを始めるエネルギーが満ち溢れていると思います。アップサイクルに限らず、これからも手を取り合ってさまざまな取り組みを進めていきたいですね」(NTT東日本-関信越 斎藤氏)
生搾りオレンジジュースの残渣をサコッシュの染色に利用
NTT東日本 埼玉事業部は、2022年11月に日本オート・フォート(現: ME Group Japan)と「食品廃棄物を活用した地域活性化モデルの実現に関する協定」を締結した。これは、ME Group Japanの生搾りオレンジジュース自動販売機「Feed ME Orange」で消費される生オレンジの残渣を活用し、地産循環型サイクルの実現を目指す取り組みとなる。
生搾りオレンジジュースの残渣によって染色された大宮アルディージャVENTUSのサコッシュバッグ
大勢のファンが訪れたNACK5スタジアム大宮の特設ブース
サコッシュとセットで配布されたステッカー
来場者は次々にサコッシュバッグを受け取っていく
ブースには「Feed ME Orange」も設置された。価格は1カップ500円。自動販売機の上部からオレンジが丸ごとゴロンと転がり、果汁が絞られていく様子は、家族連れを中心に多くの興味を引いたようだ。濃縮還元では味わえないオレンジそのままのフレッシュな甘さに、会場では「えっ?! おいしい!」といった声が溢れていた。
オレンジジュースができ上がっていく様子を興味深げに見学する人が多かった
漂うオレンジの香りに惹かれたのか、時間によっては行列ができることも
「Feed ME Orange」には最大で約500個ほどのオレンジを入れることができ、1カップのオレンジジュースを作るのに3〜4個を使用する。オレンジは内部で2等分され、果汁を搾り取った後にろ過し、フィルムで封をされて提供されるが、果汁を搾り取ったあとの皮は自動販売機本体に冷蔵保存される。このオレンジの皮・約3kgぶんで、1,000個のサコッシュバッグを染色したという。
自動販売機上段から転がってきたオレンジが見る見るうちに絞られていく
でき上がった生オレンジジュース。実際には透明なフィルムで封がされている
この取り組みの発案者であるNTT東日本の斎藤美樹氏、「Feed ME Orange」を提供するME Group Japanの松野雅弘氏に、取り組みの経緯と展望について聞いてみよう。
「2021年末くらいに生搾りジュース自動販売機『Feed ME Orange』のニュースを見て、ME Group Japanに直接お電話したのが始まりです。当時、オレンジの皮はそのまま廃棄されていたのですが、見方を変えれば宝の山。そのオレンジの皮でなにかできないか?……というところで、色が取れることが分かりました」(NTT東日本-関信越 斎藤氏)
NTT東日本-関信越 地域ICT推進部 斎藤美樹 氏
コンタクトを取った当時は国内に数えるほどしかなかったという「Feed ME Orange」。だがこの1年で設置台数は大幅に伸び、配布イベント当日には関東・関西エリアを中心に353台が設置されている。JR大宮駅周辺では、 大宮アルシェ、大宮マルイ 、イオン大宮店、西友与野店などで体験できるそうだ。
「ME Group Japanの本社はさいたま市南区にあり、大宮アルディージャのチームカラーがオレンジということで、さいたま周辺から自動販売機の展開を始めました。そういった意味でも、地域でなにかご一緒出来たらとても面白いと考えていました」(ME Group Japan 松野氏)。
ME Group Japan マーケティングマネージャー 松野雅弘氏
オレンジを使ったアップサイクルのアイデアは染色以外にもあったという。例えばオレンジの色素を利用したクレヨン、オレンジに含まれるリモネンを活用したワックスなどだ。最終的にサコッシュの染色になり、とても自然で使いやすいカラーに仕上がったが、当初はもっと鮮やかなオレンジ色を想像していたという。
「皮から色を取ると内側の白い部分の影響が強く出るのだそうです。もうちょっと黄色が強く出ているパターンなどもあったのですが、採用した色が一番普段使いに良いと思い、この色にしました。『なんでこの色なんだろう?』というところから、廃棄した皮を使っていると想像してもらえるとうれしいです」」(NTT東日本-関信越 斎藤氏)
サコッシュの色とオレンジの色の違いにも注目してほしいという
オレンジという色を通じて大宮という地域の活性化に貢献するNTT東日本とME Group Japan。最後に、地域経済の発展に向けた両社の思いを伺ってみたい。
「この『Feed ME Orange』というサービスは決して特別なものではなくて、日々みなさまに使っていただくためのものです。生の果実を活かした体づくりや健康増進を目指していますので、オレンジの元気なイメージとともに大宮を盛り上げていきたいと思います」(ME Group Japan 松野氏)。
「大宮アルディージャVENTUSさんも、ME Group Japanさんも、そして我々NTT東日本 埼玉事業部もさいたま市にあって、同じオレンジというキーワードでつながっています。オレンジは太陽の色であり、新しいことを始めるエネルギーが満ち溢れていると思います。アップサイクルに限らず、これからも手を取り合ってさまざまな取り組みを進めていきたいですね」(NTT東日本-関信越 斎藤氏)