東日本大震災の犠牲者を「お墓の中」と言って笑う男子高校生

 3月8日、くら寿司で迷惑行為をおこなったとして、威力業務妨害容疑で吉野凌雅容疑者が逮捕された。2023年に入り、SNSに掲載する“飲食テロ動画”がたびたび問題になっている。

 ところが今度は、“不謹慎テロ”とでも呼ぶべき動画が出てきた。問題となっている動画は、埼玉栄高校の男子高校生が撮影したものと見られ、

東日本大震災のこれを観て生きている方、とても嬉しいです。また死んでしまった人はお墓で聞こえないと思うが(笑)、ほんとに悔しいです。ザーメン」

 と、東日本大震災の犠牲者を侮辱するような内容となっている。

「毎年、3月11日は2011年に起きた悲劇を忘れないよう、多くの著名人が、追悼のコメントやメッセージを発表しています。高校生の動画は、そうした追悼行為のパロディのつもりかもしれません」(ネットライター)

 これには、多くの批判の声が寄せられている。

《震災当時は幼くて物心がついてなかったかもしれないけど、人の命を侮辱したりするのは良くない》

《当時その地震で地獄のような日々を耐えていた身として、危ない言葉は控えますが、彼の言動は許せそうにありません》

《身内が東日本大震災被災者だし、犠牲者もいます。 怒りを通り越してただただ悲しい》

 この動画が炎上したことで、埼玉栄高校は、「本校生徒による不適切動画掲載に関するお詫び」と題した謝罪文を公式サイトに掲出。

「当該生徒も含め、全校生徒に対してよりきめ細かな心の教育による道徳心の向上を図ると共に、ネット社会、特にSNSに対するリテラシー教育を更に充実させていく所存です」

と謝罪した。

「現在の高校生は、東日本大震災が発生したとき小学生にもなっていない年齢層が大半でしょう。しかし、だからこそ、あの災害を風化させないために、多くの人がいまでも追悼し、振り返るのです。猛烈な批判が出るのは当然でしょうね」(前出・ネットライター)

 この動画を何とも思わず撮影し、配信する、その倫理観はどうやって形成されたのか……。