藤木直人、高見侑里がパーソナリティをつとめ、アスリートやスポーツに情熱を注ぐ人たちの挑戦、勝利にかける熱いビートに肉迫するTOKYO FMのラジオ番組「SPORTS BEAT supported by TOYOTA」(毎週土曜 10:00〜10:50)。12月10日(土)の放送では、「JAPAN RUGBY LEAGUE ONE(リーグワン)」で戦うトヨタヴェルブリッツの福田健太(ふくだ・けんた)選手をゲストに迎えて、お届けしました。


(左から)藤木直人、福田健太選手、高見侑里



福田選手は、明治大学在籍時の2018年に、キャプテンとして大学選手権に挑み優勝。大学卒業後の2019年にトヨタヴェルブリッツに加入し、2020年には、当時、世界規模でラグビーのリーグ戦をおこなっていたスーパーラグビーの日本代表チーム・サンウルブズから招集がかかり合流。昨シーズンは、トヨタヴェルブリッツの主力の1人として活躍しました。

◆スクラムハーフは“司令塔”

藤木:福田選手のポジションは、スクラムハーフ。いわゆるスクラムを組んだときにボールを投げ入れて、出てくるボールを取ってパスを出したりするポジションですよね?

福田:はい。ラグビーは、大きく分けてフォワードとバックスというポジションに分かれているんですけど、僕自身はバックスという走るポジションで、フォワードとバックスのつなぎ役、パスの供給役をつとめています。

藤木:どっちにパスを振るのかなど、ある意味“司令塔”みたいな存在ですよね。

福田:そうですね。分かりやすく野球で言うと、バッテリーのようにチームをコントロールする役なので、チームが勝てば、僕のポジションでもある9番(スクラムハーフ)や10番(スタンドオフ)の選手から「うまくゲームコントロールができたな」と言われますし、もし負けたら「お前たちがゲームコントロールできなかったからだ」となるので、(チームを)良い方向にも悪い方向にも持っていくポジションだと思います。

藤木:(パスを供給するときに)右に振る、左に振るというのは、どういう判断で?

福田:もちろんサインプレーもあるんですけど、基本的には1回パスを投げて、次に向かうときに全体を見る感じです。

藤木:なるほど。“こっちのほうに穴があるから、そこを突いてみよう”とか。

福田:はい。相手だけじゃなくて自分たちのほうも見るので、パスした後に360度を一瞬で見渡す感じです。首を振って、すぐにいろいろな状況を察知しようとしています。ラグビーはパスだけじゃなく、キックでも前にボールを運べるので。

藤木:ラグビーはアメフトと違って前には投げられないけど、キックだけなら前に蹴っても良いし、スクラムハーフが投げるフリをして、自分で走っていくプレーもありますよね。あれが決まったときは最高じゃないですか?

福田:そうですね、ビデオで見返したときに“何でこれができたんだろう”って思うことが多いんですよね。僕は、勝手に足が動いている感じです。なので、「もう1回同じ状況になったらやれるか?」と言われたら「わからないです」って、いつも答えています(笑)。

◆トヨタヴェルブリッツの強みは?

藤木:トヨタヴェルブリッツの特徴を教えていただきたいんですけど、まずフォワード陣はどんな特徴がありますか?

福田:ラグビーはコンタクトスポーツなので接触プレーが伴うのですが、トヨタヴェルブリッツは、昔から「接触プレーが強いチーム」という代名詞があるぐらい、すごくボールキャリー(ボールを持って前に進む力)が強いチームだと思います。そこは、日本人選手の良さと外国人選手をうまく融合させています。

藤木:8番は、ラグビーワールドカップで「ジャッカル」でも有名になった姫野(和樹)選手です。(福田選手から見て)どんな選手ですか?

福田:本当に、ラグビーでは真面目だし……あ、“ラグビーでも”です(笑)。

藤木:そして開幕直前に、イングランド(代表)で70キャップを取っているジョー・ローンチブリー選手が加入しました。これは頼もしい限りじゃないですか?

福田:そうですね。相手にいたら、たぶん僕は嫌ですね(笑)。

藤木:そして、バックス陣の特徴も教えてください。

福田:バックス陣は、2019年のワールドカップで優勝した、南アフリカ代表のウィリー・ルルー選手という15番の世界最高峰の選手がいて、その選手を筆頭に、ボールを動かすのがうまいバックス陣が揃っています。走るだけじゃなくてキックでパスもできるので、いろいろな武器を持っているチームですね。

藤木:ヴェルブリッツのWebサイトを見ると、各選手のプロフィールが書いてあるんですけど、感動したのが、福田選手の座右の銘がかっこいいなと。

福田:ありがとうございます。「勇気は一秒、後悔は一生」にしています。

藤木:ラグビーは、リアルタイムで状況が変わっていくわけじゃないですか。100kgオーバーの人たちがいるなかで、やはり“ここで止める”という一瞬の勇気を出せるか出せないか(が肝かと)。

福田:本当に1つのプレーで流れを持っていかれてしまうので、僕は体重が80kgくらいなんですけど、120kgある選手にもタックルに行かないといけない。ラグビーは自己犠牲のスポーツなので、“勇気を振り絞って”というところは、大学時代からすごく意識していますね。

藤木:試合中はアドレナリンが出ているから、飛び込むときも怖くないんですか? それとも、やっぱり“ちょっと怖いな”と思いながら飛び込んでいるんですか?

福田:怖いですね。それこそ、スクラムを組む前って少し時間が止まるんですけど、そのときの外国人選手って、目がギラギラしているんですよ。“行くぞ!”みたいな……そのときは“ヤバい!”って思います。

藤木:でもやっぱり後悔したくないから、その都度、勇気を振り絞って戦っていると。

福田:そうですね。この言葉(勇気は一秒、後悔は一生)は試合中だけじゃなくても、日々の練習など、いろいろなところで僕に合っているなと感じます。

藤木:いよいよ、12月17日(土)に「リーグワン」が開幕します。新たに始まるシーズンに向けて、福田選手の目標を聞かせてください。

福田:個人的には、まず試合に出られることに感謝して、1試合1試合、自分の役割をまっとうして、自分のパフォーマンスをしっかりやり切るというところですね。

その先にチームの優勝があったり、自分がしっかり活躍できれば日本代表も見えてくると思うので、まずは先を見すぎないで、目の前のことを一歩ずつ頑張っていきたいなと思います。

次回12月17日(土)の放送は、ニューイヤー駅伝に出場するトヨタ自動車陸上長距離部から西山雄介選手をゲストに迎えてお届けします。どうぞお楽しみに!

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聴取期限 2022年12月18日(日) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:SPORTS BEAT supported by TOYOTA
放送日時:毎週土曜 10:00〜10:50
パーソナリティ:藤木直人、高見侑里
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/beat/