日本代表ベンチの様子(撮影:岸本勉/PICSPORT)

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26日、コスタリカ戦を明日に控えた日本代表の相馬勇紀が取材に応じたものの、笑顔ではぐらかす場面があった。

東京五輪では左サイドの先発として起用されたものの、その後の相馬はなかなか日本代表に召集されなかった。逆に東京五輪のときは出番が少なかった三笘薫は日本代表でも大活躍。相馬はその姿を眺めるだけだった。

だが7月に開催された国内組にとって最後のチャンスとなるE-1選手権では大会MVPに輝くなど大活躍。9月のヨーロッパ遠征にも招集されるとついにワールドカップメンバー入りを果たす。

それでもドイツ戦に出番はなかった。そして三笘薫は途中交代から同点ゴールに絡むプレーを見せる。相馬が張りきらないわけはない。「コンディションもよくていい準備ができてるんでワクワクしてます」と胸躍っている。

ただし、スペインに0-7の大敗を喫していてもコスタリカは侮るべきではないと考えていた。相馬は初戦でイングランドに2-6で敗れたイランが、第2戦のウェールズに2-0で勝った例を挙げた。

「イランが初戦大敗してても勝ったというのはシチュエーションが似ていると思っていて、コスタリカも何としても勝点3を取りに来ると思います。まずメンタル面でそういう相手から先に点を取りにいくというところ(が大事)。カウンターに注意しながら逆にカウンターで点が取れたらいいと思います」

ではコスタリカと戦う上で何がポイントになってくるのか。

「コスタリカは真ん中をしっかり固めてくるチームなので、サイドの1対1で相手を剥がしていくのは点を取る上で大切になってくると思います。その仕掛けはどんどん行きたい」

「センターバックからロングボールが出てくるのでセカンドボールが大事になってくると思うし、逆に(ロングボールが出てこないだろう)サイドバックがボールを持ったときはチャンスだと思います」

その大切な試合に、はたして相馬の出番はあるのだろうか。

「大会前からどの立場になってもチームのために動こうっていうことを思っていたので、コスタリカで出場することがあったら次はピッチで示したいと思ってますし——」とここまで言って相馬は困った顔になり、「ここで言っちゃうと……」と笑顔で濁していた。



【文:森雅史@ドーハ/日本蹴球合同会社 撮影:岸本勉/PICSPORT】