保安官に取り押さえられて観念した男(画像は『Flagler County Sheriff’s Office 2022年9月28日付Facebook「Palm Coast Man Charged With Kidnapping Child」』のスクリーンショット)

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先月27日、家庭内の問題から男がパートナーを銃で脅して1歳の我が子を誘拐したというニュースがアメリカより届いた。男は警察犬やテーザー銃を持った保安官に追い詰められると、なんと我が子を盾にして抵抗し始めた。最終的には保安官が隙をついて男を確保し、1歳児は保護された。SNSでは子どもの無事に安堵する声が届くとともに、「トラウマにならないといいけれど…」と心配の声が相次いだ。『WSVN 7News』などが伝えている。

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先月27日午後6時、米フロリダ州デイトナビーチで1歳児が誘拐される事件が発生した。犯人は父親のブランドン・マシュー・ダグラス・リオナー(Brandon Matthew Douglas Leohner、27)で、その子の母親であるパートナーに銃を突きつけて子どもを奪い車に乗ってその場から逃走した。

その後、ブランドンは我が子を膝に乗せたままスピード出して危険運転を行い、通報を受けたフラグラー郡保安官事務所が後を追っていた。次第に距離を詰められたブランドンはマクドナルドを見つけると駐車場に車を停め、子どもを抱えて車を降りた。

すぐさま保安官らが取り囲むと、ブランドンはマクドナルド店舗横の壁に追い詰められた。当時の様子は保安官の胸に取り付けられたボディカメラが捉えており、ブランドンが壁を背にして小脇に我が子を抱えて焦る様子が映っている。カメラを取り付けた保安官がテーザー銃(遠距離から撃てるスタンガン)を取り出してブランドンを狙い、反対側からは警察犬とハンドラーがブランドンをじわじわと追い詰める。

徐々にブランドンと保安官の距離が縮まると、焦ったブランドンは自分の身を守るかのようにオムツをはいた我が子を胸の前に抱きかかえた。保安官は何度も「子どもを下ろせ!」と叫んでいるが、ブランドンは聞く耳を持たず子どもを抱えたままだったので保安官らは迂闊に近づけなかった。

その後、保安官がテーザー銃を撃ちブランドンが倒れ込んだ隙に子どもを保護した。撃たれた後も逃げ回るブランドンを他の保安官らが後を追う中、保安官に抱かれた子どもは「パパ! パパ!」と泣きながらブランドンの方へ手を伸ばしていた。ブランドンは地面に倒れた後も暴れて抵抗し続けており、約9人の保安官が取り押さえて逮捕した。

フラグラー郡保安官事務所のリック・ステイリー保安官(Rick Staly)は「今回の件は家庭内の状況が暴力的な問題に発展し、1歳の子どもと罪のない他のドライバーたちを危険に晒しました」とコメントしており、子どもはすぐに母親と再会することができたとも明かしている。またブランドンは誘拐、未成年者を盾にしたこと、武力抵抗、虐待、逃走、危険運転などで逮捕、起訴されている。

今回の動画を同保安官事務所がFacebookに投稿すると、「子どもが無事で本当に良かった」「こんな状況でも幼い子が『パパ』と叫んでいて胸が痛いよ」「この男は二度と子どもに会えないようにしてほしい」「どうして自分の子どもにこんなことができるの?」「トラウマにならないといいけれど」など子どもの無事に安堵する声のほか、ブランドンへの批判のコメントが相次いだ。

画像は『Flagler County Sheriff’s Office 2022年9月28日付Facebook「Palm Coast Man Charged With Kidnapping Child」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)