2022年に入って以降、食料品などの生活必需品や光熱費、保険などあらゆるものが値上げしています。家計のやりくりに苦労している人も多いと思いますが、生活費のなかで大きな割合を占めているのが「住居費」です。物価の上昇が止まらない今、住居にかける金額はどのように変化するのでしょうか。

約3割の人が「住居費にかける金額を下げたい」

出典:日本トレンドリサーチ・株式会社土地活用「物価上昇と住居費に関するアンケート」

日本トレンドリサーチと株式会社土地活用が「物価上昇と住居費に関するアンケート」を実施。現在の住まいにかかる住居費は、世帯年収に対してどのくらいの割合か聞いたところ「家賃や住宅ローンはない」が最多で38.1%、「10%未満」が22.3%、「10~20%未満」が18.1%、「20~30%未満」が12.9%、「30~40%未満」が5.7%という結果でした。

「家賃や住宅ローンはない」と回答した人を除く、つまり住居費がかかっている人を対象として、今後も物価上昇が続く場合、住居にかける金額を変えようと思うかという質問に対しては、住居費を下げようと思っている人が約3割という結果に。東京23区在住者とそれ以外の人を比べると、東京23区に住んでいる人の方がやや住居費を下げたいと考えている人が多いことが分かりました。

住居費の支出を変える人と変えない人、それぞれの理由は?

住居費を「上げたい」「下げたい」「変えようと思わない」と回答した人にそれぞれ、その理由を聞いています。

「住居費を上げようと思う」人は少数派ですが、支出が増えても賄える見込みがある人や、住環境を充実したい人が多いようです。

給料が上がるから。(30代・男性・東京23区に住んでいない)
子供が産まれるから。(20代・女性・東京23区に住んでいない)
これから仕事を増やし財源を確保するから。(50代・男性・東京23区に住んでいない)

「住居費を下げようと思う」人は、物価が上昇した分だけ金額が大きい住居費を抑えることで、現在の収入で今まで通りの生活を維持しようと考えている様子が伺えます。

家賃を下げることで、他の支出に当てることができるため。(30代・男性・東京23区に住んでいない)
無駄に住宅費が高くなっているから。(40代・男性・東京23区に住んでいる)
住宅費は下げる余地が残っていると思うから。(40代・女性・東京23区に住んでいない)
貯蓄ができないから。(20代・男性・東京23区に住んでいない)
インフレは今後も続きそうなので、固定費を下げるように努力するしかないと思うから。(50代・男性・東京23区に住んでいない)
ワンルームでも、やっていけそうだから。(40代・女性・東京23区に住んでいない)
経費を抑えないと生活が苦しくなる。子供の世話になりたくない。(60代・女性・東京23区に住んでいない)

「住居費を変えようと思わない」人からは、住居費を今以上に切り詰めることが難しいという意見や、転居するデメリットが大きいといった声が挙がりました。

今の時点で、ほとんど無駄遣いはしていないから。(30代・男性・東京23区に住んでいない)
ローンがあと少しだから。(50代・女性・東京23区に住んでいる)
大幅に影響は無いが給与は増えないし何か対策をしたいが思い浮かばない。(60代・女性・東京23区に住んでいる)
住居費は支出の基本だから。(50代・男性・東京23区に住んでいない)
価格、立地に問題がない。仕事の関係でこの土地で住んでいるので、転居のわずらわしさを考えると他で切り詰める。(50代・男性・東京23区に住んでいない)

収入は変わらないのにあらゆるものの物価が上がり、どこを切り詰めればいいのか悩んでいる人は多いでしょう。大きな支出である住居費をどうすべきか、この機会に考えてみてはいかがでしょうか。