特急使うとやっぱり効率的!

名阪特急で荷物輸送ならではの効果

 近鉄と福山通運が2021年7月から実施している、近鉄特急を使った貨客混載が、大きな効果を挙げていることがわかりました。


貨客混載が行われている近鉄特急アーバンライナーnext(左)、アーバンライナーplus(画像:近畿日本鉄道)。

 両者は大阪難波〜近鉄名古屋間を結ぶ名阪特急「アーバンライナー」の空きスペースを活用した荷物輸送を行い、同区間の輸送をトラックから切り替えました。

 特急の所要時間は約2時間20分で、トラックで運ぶのとほぼ同等です。午前中に大阪・名古屋市内で集荷した荷物を特急に積みこみ運ぶことで、これまで難しかった大阪〜名古屋間の荷物当日配送という新サービスを安価で実現したといいます。

 加えて、トラック輸送からの切替により、実施10か月間で抑制されたCO2(二酸化炭素)排出量は18.7tに相当、ドライバーの運転時間は約980時間相当削減され、深刻なドライバー不足の解消に貢献しているそうです。

 これら効果が国に評価され、交通に関する環境改善への取組みの成果が顕著であると認められた事業者などに贈られる「令和4年度 近畿運輸局交通関係環境保全優良事業者等表彰」を受賞することが決定。2022年9月9日に授賞式が行われます。