庭に砂利を敷くメリット・デメリット、施工にかかる費用も詳しく解説
色とりどりの花を植えたり、家庭菜園を作ったりと、庭づくりは戸建て住宅に住む楽しみの一つです。しかし、美しい庭を維持するには日々のお手入れが必要で、それを面倒に感じてしまう人もいるでしょう。
その点、庭に砂利を敷くのは比較的簡単で、費用もあまりかかりません。今回は庭に砂利を敷くメリット・デメリット、そして費用についてご紹介します。
庭に砂利を敷くメリット
戸建て住宅では、砂利を敷いて素敵な庭づくりをしている家庭もたくさんあります。そこで、まずは庭に砂利を敷くメリットについてまとめました。
雑草対策になる
庭に砂利を敷くと雑草が生えにくくなり、生えても簡単に抜くことができます。その理由は、砂利が雑草の成長を妨げるためです。庭に砂利を敷き詰めると、雑草に光が当たらなくなり、植物の成長に必要な光合成ができなくなります。さらに、砂利の下に防草シートを敷いておくと、より光を遮断できるので効果的でしょう。
防犯になる
砂利の上を歩くと足音がするので、泥棒などの侵入者がいれば気づきやすくなります。何より、侵入者自身も周りに気づかれる可能性がある場所を避ける傾向があり、自宅が狙われにくくなる効果も期待できます。
より大きな足音がする「防犯砂利」も販売されているため、侵入経路として狙われやすい場所にはこのような砂利を敷いておくと安心できるしょう。
猫よけになる
庭でくつろぐ猫の様子は微笑ましいものでもありますが、敷地内で糞や尿をされて困ってしまうこともあります。野良猫の侵入を防ぎたい場合にも砂利は効果的です。
大きめの砂利を敷き詰めれば、猫が歩きにくくなり、侵入を防ぐことができます。猫の通り道になりそうな場所があれば、砂利を敷いておくといいでしょう。
見栄えが良い
砂利を敷くと、土がむき出しの状態よりも見栄えが良くなります。庭を整える方法として、芝やコンリートを打つ方法もありますが、砂利を敷くほうが簡単でコストもあまりかかりません。砂利の敷き方によって日本庭園風にしたり、洋風にしたりとデザイン性の高い庭づくりも可能です。
水たまりの防止になる
土のままの庭では、雨が降ると水たまりができることがあります。水たまりがあると歩きにくかったり、靴が汚れてしまったりして掃除も大変です。
水たまりができるのを防ぐにも、砂利を敷くのは効果的です。雨水が砂利の間を通り抜けていくため、1ヶ所に水がたまるのを防げます。ただし、下地の水はけが悪いときは、そのまま砂利を敷いても改善が難しいでしょう。その場合はまず下地の水はけ処理が必要です。
泥はねの防止になる
庭が土のままの状態だと、雨のたびに外壁や基礎部分が泥はねで汚れてしまうことがあります。泥汚れは見た目に良いものではなく、雨のたびに掃除をするのも手間になります。
そこで役立つのが砂利です。砂利を敷けば泥はねを防止でき、壁が汚れてしまうのを防げます。
費用が比較的安く抑えられる
手軽さと費用の安さも、砂利を使うメリットの一つです。砂利は芝やコンクリート敷きなどに比べると費用が安く、メンテナンスも簡単です。芝は定期的に芝刈りや雑草取りが必要で、コンクリートは外構会社に施工を依頼しなければならないため、必然的に費用が高くなります。
その点、砂利は自分で敷けるうえに、減ってきたら自分で簡単に補充できるので、比較的コストを抑えられます。
庭に砂利を敷くデメリット
庭づくりにおいてメリットの多い砂利ですが、デメリットもあります。後悔することのないように、デメリットも押さえておきましょう。
歩きにくい
砂利の大きさにもよりますが、砂利敷きの庭は歩きやすいとはいえません。ゴツゴツした石に足を取られるため、子どもや犬を庭で走らせたいというときなどには不向きでしょう。また、砂利の上ではベビーカーや自転車など車輪がついているものは動かしにくくなってしまいます。これらを出し入れする場所は、砂利敷きを避けたほうがいいでしょう。
防草シートを敷く必要がある
砂利を敷くだけでも雑草の成長を抑制できますが、完全に無くすことはできません。
しっかりと雑草対策をするには、砂利の下に防草シートを敷く必要があります。防草シートの寿命は約10年です。使い続けていると穴が開くなど劣化するため、寿命がきたら、一度敷き詰めた砂利をどかして防草シートを張り替えなければならず、この作業が手間となります。
自分で張り替えるのは非常に骨が折れるので、必要に応じて施工会社に依頼することも検討しましょう。
掃除がしづらい
落ち葉が砂利の上に落ちると、掃除がしづらくなります。コンクリートであれば、ほうきで掃けば簡単にきれいになりますが、砂利ではそうはいきません。1枚1枚落ち葉やゴミを取り除く必要があるため、面倒に感じる人も多いでしょう。落葉樹の近くなど、落ち葉が多い場所は砂利敷きを避けたほうが無難です。
白い砂利などはどうしても汚れる
洋風にも和風にもマッチする白い玉砂利や明るめの色の砂利は、汚れやすい点に注意が必要です。敷いた直後は真っ白できれいでも、時間が経つと泥やカビでどうしても汚れてしまいます。コンクリートのようにデッキブラシで擦るわけにはいかないため、掃除も大変です。土の近くや人がよく通る場所に白い砂利を敷くときは注意しましょう。
DIYで庭に砂利を敷く費用
庭に砂利を敷くにはどれくらい費用がかかるのか、DIYでかかる費用を計算した結果を紹介します。
砂利の費用
砂利敷きのなかでも、一番安く仕上げられるのは、更地の上に砂利を敷き詰めるのみというシンプルな方法です。単純に砂利の費用だけしかかからないので、コストを抑えることができます。具体的にいくらかかるのか見ていきましょう。
砕石5号
砕石とは大きな岩石を粉砕機で人工的に砕いて作ったものです。「バラス」とも呼ばれ、価格が安いのが特徴です。5号の場合、粒の大きさが13mm~20mm程度になります。
ホームセンター「ジョイフル本田」では、砕石5号の販売価格は20kgで272円(税込)です(2022年7月現在)。
参考:https://joyfulhonda.jp/category/0026/773745.html
庭に敷く場合、1平方メートルあたり約80kgの砂利が必要です。これで厚さが約4cmになります。たとえば、10平方メートルの庭に敷く場合は800kgなので40袋必要です。そうすると、272円×40袋で10,880円が砂利敷きに必要な費用だと考えられます。
伊勢砂利8分
伊勢砂利は三重県北部の朝明川流域で産出される砂利です。 多孔質のため、水はけや水もちがよく、敷砂利として昔から親しまれています。
ジョイフル本田での伊勢砂利8分の販売価格は、20kgで1,298円 (税込)です(2022年7月現在)。
参考:https://joyfulhonda.jp/category/0026/1668320.html
砕石5号と同じように10平方メートルに敷くと、51,920円となります。砕石5号と比較すると、約5倍の価格です。価格は高いですが、落ち着いた雰囲気があり人気のある砂利の一つです。
防草シートの費用
砂利の下に防草シートを敷く場合、防草シートと押さえピンが必要です。専門会社に防草シートの施工を依頼することも可能ですが、今回はDIYをすることを前提に市販品の価格を紹介します。
防草シート
防草シート単体の価格は比較的安価です。ジョイフル本田で防草シートを購入した場合、 1m×10mで1,188円 (税込)になります。
参考:https://joyfulhonda.jp/category/001500120001/584272.html
これで10平方メートルの庭に防草シートを敷くことができます。
押さえピン
防草シートに加えて、押さえるピンも必要です。同じくジョイフル本田で購入した場合、「らくらくシート押さえピン 15cm 10本入」は、283円 (税込)になります。
参考:https://joyfulhonda.jp/category/00150012/1281520.html
こちらの商品を2つ購入すると566円です。
合計の費用
防草シートを敷き、その上に砂利を敷いた場合の合計額は次のようになります。
【10平方メートルの庭の場合】
・防草シートの上に砕石5号を敷くと、合計12,634円
・防草シートの上に伊勢砂利8分を敷くと、合計53,674円
注意点として、上記の金額には工具代は入っていません。実際に作業するには、草むしりや土地ならし、シートの切断、そしてピン止めなどに工具が必要です。そのため、工具が自宅になく、購入しなければならない場合はさらに費用がいくらか高くなります。
また、ご紹介したジョイフル本田の価格は店頭での受け取り価格です。宅配の場合は送料がかかるため、その分の費用についても考えておく必要があります。
まとめ
砂利は芝やコンクリートに比べるとあまり費用がかからず、簡単に庭を整えることができます。そこまで広くない庭であればDIYも可能なので、チャレンジしてみる価値はあるかもしれません。