これでゴキブリを一網打尽に! 侵入経路と有効な防止策を解説
暖かくなってくると、活動を活発化させるのがゴキブリです。ゴキブリは、窓やドアを閉めていても、いつのまにか侵入しています。ゴキブリを家の中に侵入させない方法はあるのでしょうか。ゴキブリの侵入経路と、有効な侵入防止策について解説します。
ゴキブリの対策方法は3つ
ゴキブリ対策には、3つのポイントがあります。1つ目は、ゴキブリの侵入経路をふさぎ、家の中に入れないようにすること。2つ目は、家にいるゴキブリを駆除することで、3つ目がゴキブリを寄せつけない家にすることです。
ゴキブリは繁殖力が強いので、家の中に侵入したものは速やかに駆除しないと、どんどん増えてしまいます。目の前に現れたゴキブリだけを駆除しても、根本的な対策を取らない限り解決にはなりません。
ゴキブリを根本的に駆除するには、先に紹介した3つの方法を順番どおり行うことが重要です。最初に行うべき対策は、ゴキブリを家に侵入させないようにすることですが、そのためには侵入経路と、それをどうふさぐかを検証する必要があります。
ゴキブリの侵入経路を知る
まずは、ゴキブリがどこから家に侵入してくるのか、その経路について検証してみましょう。
玄関
ゴキブリは、人と同じように玄関から入ってくることがあります。玄関は開口部が大きく、開け閉めが多いため、ゴキブリも入りやすくなります。玄関ドアを開けたときに、人と一緒に入って来ることもあれば、ドアに付いている郵便受けなどから侵入することもあります。
窓
窓や網戸のほんのわずかな隙間から、ゴキブリの侵入経路になります。ゴキブリはそれほど高くは飛べませんが、3~4階くらいまでなら直接飛来したり、壁をつたって上がってきたりすることもあります。窓を開ける際は必ず網戸にして、網戸には隙間や穴などがないかを確認しておきましょう。
また、ゴキブリはベランダの出入り口からも侵入します。ベランダの出入り口は玄関同様に開口部分が大きいうえに、洗濯物や布団を干したり、取り込んだりする際に開けっぱなしになることが多い場所です。
ベランダには、雨水やゴキブリのエサになる鳥のフン、植木鉢の土などがあり、ゴキブリにとって居心地の良い環境です。普段はベランダの物陰に潜んでいるゴキブリも、出入り口が開いていれば容易に室内に侵入します。
排水口・排水溝周辺
ゴキブリはキッチンや浴室、トイレ、台所、洗濯機周りなどの排水管からも侵入します。高温多湿な場所を好むゴキブリにとって、排水管は快適な場所です。
マンションの場合は低層階ほど排水管からの侵入が多くなります。水を流せば一緒に流れ落ちそうなものですが、ゴキブリは少々の水流であればそのまま居続けることができ、水が止まったタイミングで上がってきます。
エアコンのドレンホース・通風口・換気扇
エアコンのドレンホース(排水を流すためのホース)や、配管を通す壁穴(スリーブ穴)などからもゴキブリは侵入します。また、スリープ穴は、通常はパテで埋められていますが、劣化により隙間や穴ができるとゴキブリの侵入経路になりかねません。
さらに、作動していないときの通風口や換気扇からゴキブリが侵入することもあります。特に、古いタイプの換気扇は構造的に隙間があるため、そこが侵入経路になってしまいます。
ものと一緒に家の中に
宅配便の段ボールなどと一緒に、家の中に侵入するルートも考えられます。宅配便のほか、引っ越しなどで使う段ボールにも注意が必要です。段ボールは保温性が高く、ゴキブリの産卵場所にもなりえます。
購入した観葉植物や、ベランダ・庭などに置いておいた鉢植えなどに付いて、室内に侵入するケースもあります。鉢植えの土は水分と養分を含んでいますし、受け皿には水が残っていることがあるため、ゴキブリが居付きやすくなります。
侵入経路に毒餌剤を置くことが基本
ゴキブリを駆除するには、侵入経路を踏まえて対策を講じる必要があります。ゴキブリは水と餌を求めて室内に侵入するので、ゴキブリが近づきそうな場所までの経路に毒餌剤(どくえざい)を置くのが効果的です。
毒餌剤はさまざまなタイプが市販されていますが、昔からあるものとして、ホウ酸ダンゴが有名です。ホウ酸ダンゴは、ホウ酸、小麦粉、玉ねぎ、砂糖、水などを混ぜ合わせて自作することもできます。毒餌剤は、食べたゴキブリが巣に帰り、そこで死んだ後の死骸をほかのゴキブリが食すことで巣ごと駆除できます。
侵入経路ごとのゴキブリ対策法
毒餌剤の設置とあわせて行いたい、侵入経路ごとのゴキブリ対策法を紹介します。
玄関
ゴキブリは玄関ドアが少しでも開いていると侵入してきます。まずはドアを開けっぱなしにしないようにすることです。郵便受けも侵入経路になるので、毒餌剤を入れておいたり、待ち伏せ型のスプレー殺虫剤を玄関周辺に散布したりするのもおすすめです。
小さい子どもやペットがいて、強い殺虫剤を使用したくない場合には、ゴキブリが嫌がるハッカやラベンダーなどの天然ハーブの香りがする芳香剤を置いておくと、ゴキブリが近寄らなくなります。天然ハーブを使用した市販のゴキブリ忌避剤もあります。
窓
窓周辺の侵入対策は、開けっ放しにせず必ず網戸にすることと、網戸とサッシの間に隙間テープを貼ることです。そのうえで、芳香剤や忌避剤をぶら下げておいたり、待ち伏せ型の殺虫剤を散布しておいたりすると安心です。
排水口・排水溝周辺
周辺をチェックして、隙間や穴などが見つかったら、耐水性の防止テープやパテなどを使って埋めましょう。また、排水管の形状を変えるのも侵入防止対策になります。
S字やU字、P字型の排水管の場合、トラップに水溜まりができるため、ゴキブリが侵入しにくくなります。排水口に蓋をするようにして設置する椀型の排水トラップもあります。本来、排水トラップは排水口から悪臭が立ち上るのを防ぐためのものですが、ゴキブリの侵入も防ぎます。
ただし、トラップの水が蒸発してしまうとゴキブリも侵入してしまうので、つねに水を溜めておくようにしましょう。
エアコンのドレンホース・通風口・換気扇
エアコンのドレンホースは先端が室外に出ているため、小さいゴキブリが侵入してしまいます。ホースの先端が地面に付いている場合は、地面から浮かせるようにしたり、ネットやストッキングなどで先端口にカバーをかけたりすると、侵入を防げます。換気扇や通気口にはフィルターの設置が有効です。
観葉植物
外に出しておいた観葉植物などの鉢植えを室内に入れる際は、土の上や鉢の底、受け皿などを確認しましょう。鉢植えを外に置く際は、付近に毒餌剤を置いたり、ゴキブリが嫌うミントやレモングラスなどのハーブの鉢植えを一緒に置いたりするとよいでしょう。
侵入経路全般
ゴキブリの侵入経路は先述した通りです。ゴキブリは生命力が強く、水が1滴あれば10日生きるともいわれています。雑食のため、人間の食べ残しはもちろんのこと、髪の毛やフケなどのゴミも食べますし、ゴキブリ同士で共食いもします。
ゴキブリを寄せつけないために、侵入経路付近を定期的に掃除して、清潔な状態を保つことが重要です。また、水回りの水滴なども小まめに拭き取りましょう。不要な段ボールや発泡スチロール、プラスチック用品などを置いているとゴキブリが住み着きやすくなるので、侵入経路の周辺にはなるべく物を置かないように留意しましょう。
まとめ
ゴキブリはわずかな隙間から家の中に侵入してきます。ゴキブリの侵入経路が把握できたら、その周辺に毒餌剤を置きつつ、侵入を防ぐ対策を講じましょう。家の中で繁殖させないためにも、早めに対策を講じることをおすすめします。