日本の16式機動戦闘車のライバルか?

開発元レオナルドが展開する砲塔ビジネス

 イタリアの航空宇宙企業であるレオナルドは、フランス・パリで開催中の防衛・安全保障見本市である「ユーロサトリ2022」で、120mm滑腔砲を搭載した「チェンタウロII」戦闘偵察車を展示しています。

「チェンタウロII」は、イタリアが独自開発した「チェンタウロ」戦闘偵察車の改良発展型として誕生した8輪駆動の大口径砲搭載装甲車です。原型は6年前の2016(平成28)年10月にローマで披露されており、その後イタリア陸軍が150両の調達を計画、すでにまとまった数が引き渡されているといいます。


ユーロサトリ2022のレオナルド社ブースに展示された「チェンタウロII」戦闘偵察車。120mm低圧滑腔砲を搭載しているのが特徴(画像:レオナルド)。

 今回、レオナルドがユーロサトリ2022に「チェンタウロII」を展示したのは、自社製のHITFACT MkII砲塔のPRを兼ねてだそう。この砲塔は「チェンタウロII」が装備する45口径120mm低圧滑腔砲以外にも52口径105mmライフル砲も選択できます。また様々な車両と組み合わせることが可能であり、装軌式(いわゆるキャタピラ式)車両に搭載するのも比較的容易に行うことができるとしています。

 実際、レオナルドのカタログには、120mm低圧滑腔砲を搭載したHITFACT MkII砲塔を、イタリア陸軍のアリエテ戦車の車体と組み合わせた画像も掲載されていました。

 なお、すでにHITFACT MkII砲塔は複数の国の軍隊向けに総計500ユニット納入した実績があるとしており、装輪装甲車に限らず、中戦車にも向いていると説明しています。