トルコが独自開発のジェット軍用機を飛ばすの目前かも。

アフターバーナー使用時は超音速飛行も可

 トルコのエンジンメーカーであるTEI(TUSAS Engine Industries)は2022年6月10日、同国初の国産ターボファンエンジン「TEI-TF6000」が完成の域に達したと発表しました。

 説明によると、開発期間は2年間で、エンジン出力はドライ推力で6000ポンド、アフターバーナー使用時には1万ポンド出るとのこと。なお、アフターバーナー使用時は超音速飛行が可能だそうで、飛行機から船舶まで、様々なプラットフォームに使用可能だとしています。


トルコ初の国産ターボファンエンジン「TEI-TF6000」の実物大モデル(画像:TEI)。

 現在、トルコは国産ジェット練習機「ヒュルジェ」の開発を進めています。この「TEI-TF6000」に関する発表があった翌日、6月11日には、TAI(Turkish Aerospace Industries)が「ヒュルジェ」の最初の生産パーツである前部胴体が、生産ラインから最終組立ラインに移されたと発表しています。

 同機はターボファンエンジンを1基備え、最大速度はマッハ1.4の超音速を出す計画であり、2023年3月18日の初飛行を目指して、試作機の組み立てが行われています。

 当初、「ヒュルジェ」は、トルコ独自のエンジン開発が間に合わないためアメリカのGE(ゼネラル・エレクトリック)製ターボファンエンジンF404が搭載される計画でした。しかし、もしかすると、TEI-TF6000をベースに更なる推力アップを図った新型エンジンが生み出され、「ヒュルジェ」に搭載されるかもしれません。