※この記事は2014年10月08日にBLOGOSで公開されたものです

※10月5日でBLOGOSはサイトオープンから5周年を迎えました。本シリーズでは、2009年から現在までの政治、社会の動きをBLOGOS上で当時話題を集めたエントリと共に振り返っていきます。(BLOGOS編集部)

謝罪会見を行う河本氏(編集部撮影) 写真一覧
2012年前半にネット上で最も盛り上がった政治関連のトピックといえば、芸能人・河本準一氏の家族が生活保護を受けていた問題だろう。この問題は自民党の片山さつき氏や世耕弘成氏が取り上げたことで一気に政治的問題となった。片山氏は、当時のブログで以下のように問題点を指摘している。
仮にギャグのネタであって、本当は母親の生活保護需給はない、というなら、それを記者会見で公表して、そういうことは、本来刑事罰の対象にもなりうることである、ことを言うべきでしょう。

もしも、本当ならば、これだけ大っぴらな不正受給を放置しておく、当局、同氏の母親居住の市町村、は何をやっているんだと言われてもしかたありません。

河本準一氏の「年収5千万円、母親生活保護不正需給疑惑」について、厚労省の担当課長に調査を依頼しました。

これに対し、フリーライターの赤木智弘氏は片山氏の主張に異を唱え、以下のように述べている。
 それはそうと、法的には扶養の義務というのがあって、最大で三親等までの面倒は見なければならないらしい。そして生活保護も、本来はその三親等の中で、誰かが扶養しなければならないという。

でもそれっておかしくないか?

だって、身内に貧乏な人間がたくさんいたら、その中の一人がいくら頑張ってそれなりのお金を稼げるようになっても、貧乏な親戚に引きずられて、稼ぎを奪われてしまうわけでしょ。本来そうした貧困の連鎖などを防ぐのが社会保障の役割であるはずが、これでは生活保護制度が貧しい人を貧困に押し留めるという、真逆の役割を担ってしまっていることになる。

【赤木智弘の眼光紙背】国民を養うのは国の役割

この問題については、上記2名に城繁幸を加えた3名での対談も行われることになった。

■参考記事
・本当に生活保護を受けるべきは誰か―片山さつき(参議院議員)、城 繁幸(Joe's Labo代表取締役)、赤木智弘(フリーライター):前編

この他、studygittの炎上騒動やコンプガチャをめぐる問題がクローズアップされネット上を騒がせたのも2012年の前半の出来事であった。

■5周年企画・BLOGOSで振り返る日本の政治・社会
・2009年下半期、民主党・鳩山由紀夫政権の誕生
・2010年上半期、小沢・鳩山のダブル辞任で菅直人政権が発足
・2010年下半期、ネットの影響力が現実社会に波及した尖閣衝突映像流出事件
・2011年上半期、3.11の発生と東京都知事選
・2011年下半期、相次いだ閣僚の舌禍事件