「反原発かどうかで都知事を選ぶことには違和感」舛添要一氏が出馬会見 - BLOGOS編集部
※この記事は2014年01月14日にBLOGOSで公開されたものです
14日午後、政治学者で元参議院議員の舛添要一氏が東京都知事選(23日告示、2月9日投開票)の出馬会見を行った。"のんびりしていないで働け"と言われたのが出馬のきっかけと笑顔で答えたが、記者団から「後出しジャンケン」ではないかと指摘されると、前々から「意向は示していた」と否定。会見の直前に立候補を表明した細川護煕氏については、「多くの方が立候補することが民主主義の活力。どなたが立候補しようと大歓迎」と、政策論争で堂々と戦っていくとした。
目標があれば全力をあげて東京を改造することができる
舛添氏は、1964年のオリンピックを機に、素晴らしい日本になったという実感が持てたと言い、厚生労働大臣在任中にパラリンピック、スペシャルオリンピックスを担当した経験からも、オリンピック・パラリンピックという明るい話題で夢と希望を与えられる、日本が変えられると語った。さらに、現在に至る交通インフラが東京オリンピックをきっかけに整備されたことを指摘、「20年間デフレで良いニュースがなかったなあ。でもこれを機に、明るい東京、明るい日本にしようじゃないかという思いがある。目標があれば全力をあげて東京を改造することができると思う。」と述べた。
その一例として、マラソンランナーのためにも、渋滞を減らし、自転車レーンを整備することで空気を綺麗にするというプランを示した。
さらに、本当の"おもてなし"は、人々の心が素晴らしい、ということのほか、防災対策も重要だと訴えた。巨大地震がオリンピックの最中に発生したら、という事態に備え、ハード・ソフト含めて防災に尽力、災害に負けない都市にするとした。
社会保障も充実、経済成長も目指す
「政治の原点が母親の介護。本当に苦労しました」「生まれてよかったと思える東京にしたい」と述べ、厚生労働大臣在任中の実績をアピール。急速に高齢化が進む東京で、高齢化政策だけでなく、介護のために仕事できない人が増えている現状の解決にも取り組みたい考えを示した。その上で、成長戦略にも言及。「安倍政権で経済は上向きになっている。だけど、もっともっとやっていかなければいけない。成長戦略。なんとしても経済を良くするんだ、まず東京が日本の経済ひっぱっていくんだ。」「みんな豊かにならないと、オリンピックやパラリンピックで多くの人を迎えられない」とし、特区の取り組みにも東京が先鞭をつけるとした。
反原発かどうかで知事を選ぶということには違和感
「東京のために発電所を抱えている福島、新潟の方々に足を向けて寝られない。」「日本で一番の電力消費地として東京は何ができるか。省エネ、分散型の発電、自然エネルギーの比率を増やす努力をしたい」とした。 その上で、「脱原発」を訴える候補について「原発に依存しないで良い社会は大多数の人にとってコンセンサスになりうると思うが、具体的にどうするんだというときに、風力や安定性や価格の問題があるし、原発が無くなった時に代替エネルギーをどういうパッケージでやるのかを考えなければならない。」と強調。候補者がエネルギー政策についての姿勢を示すことは重要としながらも、大きな打ち上げ花火ではなく、小さな打ち上げ花火であっても確実に東京が抱える問題を解決していくべきだとし、反原発かどうかで知事を選ぶということには違和感を覚えると述べた。・《都知事選出馬へ》舛添要一氏 記者会見 生中継 - ニコニコ生放送
■関連記事
・候補者の原発問題へのスタンスは、投票時の判断材料にする?
・「今の東京には私が極めて適切な都知事だと思う」田母神俊雄氏が出馬会見
・舛添要一氏が自民党都議団に政策の説明へ - 9日。
・「選挙とか政治とか既存のシステムを、ハッキングする形で、新しい動きを作っていきたい」―家入一真氏・都知事選出馬会見