14組78名が集結! 初開催「Johnny’s Festival 〜Thank you 2021 Hello 2022〜」レポ!

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2021年12月30日に東京ドームで行われた「Johnny’s Festival 〜Thank you 2021 Hello 2022〜」の様子を紹介します。

コラボレーションに沸いた、東京ドームの熱い一夜。

2021年12月30日、東京ドームで開催された「Johnny’s Festival 〜Thank you 2021 Hello 2022〜」。ジャニーズとして東京ドームでの公演が行われるのは、2020年1月1日のHey! Say! JUMP以来、およそ2年ぶり。会場を訪れた約4万人のファンたちは、思い思いのうちわを手にし、嬉しそうな表情を浮かべていた。

会場には4つのステージが用意されていた。中央にメインステージ(横60m)があり、上手にDANCEステージ(横35m)、下手にBANDステージ(横35m)という配置に。また、ドーム後方にはバックステージが存在している。これは、今回の総合演出を担当する松本潤さんのアイデアで、各グループの魅力を最大限に引き出すものとなっている。

18時30分、照明が落ちると、今夜パフォーマンスをする面々を紹介するオリジナルムービーが流れ始めた。秘密基地のような場所に、Hey! Say! JUMPから始まり、各グループが次々と登場。映像が終わり、観客の期待が最高潮に達する中、ついにジャニーズによる初のフェスがスタートした。

トップバッターはSnow Man。デビュー曲「D.D.」のイントロが会場に響きわたり、9人が現れると同時に、会場の空気を制した。そこから各グループがメドレー形式でパフォーマンス。アーティスティックな佇まいと楽曲「NAVIGATOR」で盛り上げたのはSixTONES。王道ラブソング「恋降る月夜に君想ふ」を歌うKing & Princeは、会場をキラキラしたムードへと導き、ジャニーズWESTの「Big! Shot!!」が文句なしに楽しい空気感を作り出していく。

A.B.C-ZとSexy Zoneはフロートで登場。それぞれが「Za ABC〜5stars〜」と「Sexy Zone」を歌いながら、手を振ったり、ハンズアップさせるなど、観客との距離を一気に縮めていく。佐藤勝利さんの「セクシーローズ」が見る者の心を震わせた。続くKis-My-Ft2は、東京ドームの広いステージをローラースケートで優雅に滑走しながら「SHE! HER! HER!」で魅せる。途中、宮田俊哉さんが「愛し合っていこうぜ!」と口を開く場面も。「ファンファーレ!」を歌うHey! Say! JUMPが会場を暖かく包む中、山田涼介さんは、あざとい横ピースサインでときめきを贈った。

バンドステージの上から降りてきたKAT-TUNは圧倒的な存在感を纏い、「Keep the faith」を披露。赤い照明がよく似合う。バックステージに登場したのは関ジャニ∞。「無責任ヒーロー」で高揚感を煽り、勢いをつけ、トロッコで観客の中を進んでいく。その後、センターステージでNEWSが「weeeek」を歌うと会場は多幸感に満ちた。デビュー15年を超える面々によるパフォーマンスは盤石だ。

メドレーを披露したグループが「weeeek」を歌いながらメインステージに集結した後、増田貴久さんがMCの口火を切った。「ようこそJohnny’s Festivalへ〜!」「今日はみなさんにこのジャニーズファミリーで音楽を通して元気を届けたいと思います」「僕たちも久しぶりのドームなので楽しみにしていました」と満面の笑顔で話す。

大倉忠義さんが「2021年に新たに加わった僕たちのかわいい後輩を紹介します」と伝えると、メンバー紹介VTRの後、濃いピンクの衣装に身を包んだなにわ男子がメインステージに登場。「初心LOVE」を歌いながら、弾ける笑顔できらめきを放った。みんなで後輩を盛り上げようというジャニーズファミリーの想いを感じずにいられない。

「Johnny’s Festival 〜Thank you 2021 Hello 2022〜」を盛り上げたエッセンスのひとつに、無線制御型ペンライト=フリフラ(FreFlow®)による演出があった。「アラフェス 2020 at 国立競技場」で客席に設置したものを観客全員へ配布したもので、東京ドームに美しく輝く光の海が現れた。各グループや楽曲のイメージに合わせて色が変化しながら明滅する。ポップであったり、幻想的であったりと、さまざまな世界観を作り出した。

たとえばA.B.C-Z「Za ABC〜5stars〜」では、メンバーカラーの5色が色とりどりに現れ、なにわ男子「初心LOVE」では、会場がメンバーの衣装と同じピンク色に染まり、まるで彼らを祝福しているように見えた。また、SixTONES「マスカラ」では、ステージに視線を集中させるためなのか、フリフラが点灯しないという引き算の演出もあった。

そして、亀梨和也さんが、「今日はコラボもあります! 楽しんでいってください!」とMCで話していたように、グループ同士のコラボレーションは、ほかではなかなかお目にかかることのできない、「Johnny’s Festival 〜Thank you 2021 Hello 2022〜」の大きな見どころに。

まず最初にあらわれたのは、A.B.C-Z。DANCEステージで応援歌「頑張れ、友よ!」を歌いながら、塚田僚一さんが高い位置からのバック宙を披露するなど、流れるようなアクロバットで高い身体能力を見せつける。かと思えば、反対側にあるBANDステージにはKis-My-Ft2が登場し、対極のテンションで「Luv Bias」を披露。光にきらめくしゃぼん玉の演出が、しっとりとしたラブバラードを幻想的に彩った。

その後、Kis-My-Ft2「Kiss魂」を2グループが共に歌いながらメインステージへと集結。この瞬間、コラボレーションが始まったことに気づいた観客のボルテージは、一段と高いところへ。A.B.C-Z「Black Sugar」と続く中、両グループのメンバーは絡んだり、また、互いに負けじとパフォーマンスを行う。その姿に、仲間でありライバルでもあるというジャニーズファミリーの関係性が表されているように感じた。

続いてBANDステージに登場したSixTONESは、高難易度の楽曲「マスカラ」を見事に歌い上げ、会場を魅了。「Imitation Rain」のイントロが流れると、ステージ後方にある扉が開き、光に照らされたKAT-TUNが姿を現す。亀梨さんとジェシーさんが背中を合わせた瞬間、ドーム内の空気が大きく震えた。

「Roar」では、炎の特殊効果がKAT-TUNの3人を彩る。上田竜也さんのマントが翻り、中丸雄一さんのスカートが揺れる。亀梨さんはここで初めてサングラスを外し、セクシーな笑顔をのぞかせた。「ハルカナ約束」では、火花が吹き上げる中、SixTONESが再び合流。ギターの音に合わせて観客を煽る9人は、最高に治安が悪く、楽しそうだ。途中、上田さんが田中樹さんの頭を撫でる微笑ましい場面も。

次のブロックでは、NEWS、Hey! Say! JUMP、Sexy Zoneの3グループによるコラボレーションが行われた。まずは、Hey! Say! JUMPが赤い照明に照らされながら、怪しく、クセになる「狼青年」をバックステージで披露。続くSexy Zoneは、様々な時間帯の空が映し出された映像をバックに、疾走感のある「RUN」で会場を引っ張る。夜明けを思わせる映像にフリフラまで、ドーム全体がオレンジ色に染まる一幕も。メインステージに現れたNEWSは、「未来へ」で力強いパフォーマンスを見せ、そのままムービングステージで会場の中央へ。

そしていよいよ、3グループが集い、NEWS「BURN」を熱く歌い上げる。Sexy Zone「夏のハイドレンジア」では、歌い出しを増田さんと中島健人さんが担当。美しいハーモニーを奏でながら、中島さんが増田さんの顎に手を当てて歌い、増田さんがときめいた表情を見せる。こうしたやりとりも、今フェスの醍醐味だ。「White Love」では、NEWSとSexy Zoneが乗ったステージと、Hey! Say! JUMP のいるステージが上下ですれ違う場面も。世界で初めて観客の頭上を動くムービーングステージをライブに取り入れた、松本さんらしさがあふれる演出である。

DANCEステージには、King & PrinceとSnow Manが登場。平野紫耀さんと向井康二さんが2人で「君は〜」と「シンデレラガール」を歌い始めた瞬間、またしても会場が大きく揺れた。ジャケットを脱ぎ、白シャツ姿になったKing & Princeはグループ史上最難易度のダンス曲「Magic Touch」を披露。大人なムードを醸し出す。

Snow Manがポップアップでステージに現れ、始まったのは14人による「君の彼氏になりたい。」。0時前に帰そうとする「シンデレラガール」に対して、0時になっても帰そうとしない様を歌う「君の彼氏になりたい。」。ともに門限がテーマとなった楽曲を2組がパフォーマンスするというのは、なんとも粋である。その後、Snow Manによる「Grandeur」が続くが、こちらも高難易度のダンス曲で、2組のダンススキルの高さを堪能できる構成にもなっていた。

3台のフロートに分かれてやってきたのは、関ジャニ∞、ジャニーズWEST、なにわ男子の3組。肩を組んだり、一緒に観客を煽ったり、ツッコミあったりと、とにかく賑やかで、明るいムードに満ちている。なにわ男子の最上級きらきらソング「ダイヤモンドスマイル」に始まり、ジャニーズWESTの「ええじゃないか」では、お祭りムードが最高潮へ。

関ジャニ∞「前向きスクリーム!」では、村上信五さんが先頭に立ち、後ろ向きの状態で3組を率いてステージを大きく動く。彼らに「ええじゃないか」「前向き!」と言われると、本当にポジティブな気持ちになれるから不思議である。重岡大毅さんは「このコーナーめちゃくちゃ楽しい!」と笑顔で叫んだが、観客みんなが同じことを感じていたのではないだろうか。ジャニーズWEST「証拠」は、バックバンドを関ジャニ∞が担当。続く「NOROSHI」では、関ジャニ∞が培ってきたバンドスキルを存分に発揮し、観る者の心を熱くさせた。

豪華なコラボレーションの後に待っていたのは、今年、デビュー25周年を迎えるKinKi Kidsだ。赤と青の2色を基調とし、ステージはメイン、DANCE、BANDの3つを使用。今回のフェスの中でも最大級のステージ演出で一気に2人の世界へと引き込んでいく。ストリングスの演奏に合わせて、彼らの歴史を振り返るムービーが流れ、観客が懐かしさなど、それぞれに思いを抱く中、メインステージの両サイドにあるタワーから2人が登場、存在感を見せつけた。

最初に披露したのはデビュー曲「硝子の少年」。誰もが歌える国民的な楽曲が心に染み渡る。続く「スワンソング」では、バックダンサーとしてジャニーズJr.のTravis Japanが登場、ドラマチックなパフォーマンスで花を添えた。MCでは、彼らに対して「俺らよりキラキラした衣装を着るな」といじり、Travis Japanがあわててジャケットを脱ぐというやりとりも。

二人の軽妙なトークが繰り広げた後に歌われたのは、多くのジャニーズJr.が憧れ、歌ってきた曲であり、堂本剛さんが作詞、堂本光一さんが作曲を担当した「愛のかたまり」。2人のハーモニーは、とにかく美しい。そこへ、増田さん、大倉さん、亀梨さん、山田さん、藤ヶ谷太輔さん、菊池風磨さん、橋本良亮さん、神山智洋さん、平野さん、岸優太さん、ジェシーさん、京本大我さん、渡辺翔太さん、ラウールさん、道枝駿佑さん、大橋和也さんが加わり、この日だけのステージを作り上げた。

全グループが集まり、始まったのがジャニーズの名曲メドレー。KinKi Kids「フラワー」、SMAP「SHAKE」、TOKIO「リリック」、タッキー&翼「夢物語」、嵐「Happiness」、そしてV6「愛なんだ」。4つのステージをすべて使い、フロートやトロッコが会場を駆け巡る。東京ドームの広さを感じさせない贅沢さがあった。

その後、メインステージに全グループが立つと、「今日はありがとうございました」と堂本剛さんが挨拶し、山田さん、中島健人さん、平野さん、ラウールさんが一言ずつつないでいく。そして、西畑大吾さんが「それでは最後の曲です。これからも、みなさんの毎日が笑顔いっぱいでありますように」と紹介し、この日、最後の曲となる「smile」を全員で歌唱。これは「Smile Up! Project」のチャリティーソングとして作られたもので、スクリーンにはV6や嵐の姿も映し出された。

最後に、あらためて各グループごとに「ありがとうございました!」という挨拶が行われる。途中、ジェシーさんの「ありがとうございまうえ」のギャグに会場が和む。堂本光一さんは、「どうか元気でいてください」と想いを込めた。これは各グループとファンが、互いに一番に願っていることだろう。こうして、全43曲、約2時間20分に及ぶフェスが幕を閉じた。

今回、あらためて感じたのは、ジャニーズの層の厚さ。個々に違う魅力を持ち、それぞれに活躍を見せるグループが集った時のエネルギーはとんでもなく強く、観るものを楽しませ、活力を与えてくれる。今回、嵐のライブ以外で初めて総合演出を担った松本潤さん。フリフラやムービングステージの使い方、各グループの曲とファンの要望を聞いて作り上げたセットリストやコラボレーションなど、寸分の隙もない演出と構成で、手腕を見せつけた。「これが見たかった!」という観客の期待に応えるものと、「こういうのが見たかったんだ!」と観客に気づかせるものの両方が揃った、ジャニーズからのギフトのようなフェスであったように思う。年に一度のお祭りとして、これからも続いていくことを願う人も多いであろう、特別な夜であった。

【セットリスト】01.D.D.02.NAVIGATOR03.恋降る月夜に君想ふ04.Big! Shot!!05.Za ABC〜5stars〜06.Sexy Zone07.SHE! HER! HER!08.ファンファーレ!09.Keep the faith10.無責任ヒーロー11.weeeek12.初心LOVE13.頑張れ、友よ!14.Luv Bias15.Kiss魂16.Black Sugar17.マスカラ18.Imitation Rain19.Roar20.ハルカナ約束21.狼青年22.RUN23.未来へ24.BURN25.夏のハイドレンジア26.White Love27.シンデレラガール28.Magic Touch29.君の彼氏になりたい。30.Grandeur31.ダイヤモンドスマイル32.ええじゃないか33.前向きスクリーム!34.証拠35.NOROSHI36.硝子の少年37.スワンソング38.愛のかたまり39.フラワー40.SHAKE41.リリック42.夢物語43.Happiness44.愛なんだ45.smile

文・重信 綾