秋の実りを味わう「土鍋炊き込みごはん」のレシピ!覚えやすい分量でおうちでプロの味を再現
秋の味覚を堪能!プロ直伝の土鍋炊き込みごはんのレシピ
新米のおいしい季節がやってきました。さんま、鮭、きのこ、いくらなど、秋の食材と新米を一緒に味わえるのが、炊き込みごはんではないでしょうか。お店で出されるような、おいしい土鍋炊き込みごはんを作ってみませんか?
この記事では日本料理店「分とく山」の総料理長 野崎洋光さんに教わった、秋の旬食材を使う土鍋炊き込みごはんのレシピをお届けします。
1. 旬のきのこを味わう!じゃこのにんにく炊き込みごはん
調理時間:40分(※米の浸水時間を除く)
「じっくり炒めたにんにくとじゃこ、旬のきのこを合わせる炊き込みごはんです。出汁は使わず水と調味料でだけで炊き上げますが、たっぷりのきのこから滲み出た旨味が出汁代わり。にんにくの香りが効いていて、シンプルな味付けながらも食欲をそそります」
材料(3~4人分)
・米……3合
・しめじ……1パック(100g)
・えのきだけ……1袋(100g)
・しいたけ……2本
・ちりめんじゃこ……80g
・にんにく……20g
a. 水……450cc
a. 薄口しょうゆ……45cc
a. 酒……45cc
・サラダ油……大さじ1杯
下ごしらえ
・米は水で洗い15分浸水させ、ザルに上げて水気を切る
・フライパンにサラダ油を入れて火にかけたら、みじん切りにしたにんにくを入れて弱火でじっくり炒める。ほんのり色づき、香りが出てきたらバットに上げる
・しめじは石づきを取って1本ずつにほぐす。えのきだけは石づきを取り、長さを半分に切る。しいたけは軸を落としてスライスする
・カットしたきのこをまとめてザルに入れ、熱湯にサッと通して水気を切る
作り方
1. 土鍋に米、炒めたにんにく、(a)を入れて蓋をし、約7分間強火にかけて沸騰させる
2. 沸騰したら蓋を開け、焦げないよう箸で全体をサッとかき混ぜ、蓋をして中火弱で7分加熱する。水分が減り米肌が見えてきたら、湯通ししたきのこ類を入れて弱火でさらに7分炊く
3. ちりめんじゃこを加え、極弱火にして5分炊いたら火を止める。5分蒸らし、火から下ろす
4. 蓋を開け、しゃもじで全体をサックリと混ぜ、器に盛る
コツ・ポイント
「きのこ類は一度湯通ししておくことで、クセのないスッキリとした味になります。炊き込む際は最初から土鍋に入れるのではなく、途中で加えることで、フレッシュ感が残ります。にんにくは焦げないようにじっくり火を通して香りを出してくださいね」
2. 贅沢な親子共演!鮭といくらの炊き込みごはん
調理時間:1時間(※米の浸水時間を除く)
「鮭といくらの親子ごはん。色味が美しく、お客さまにも喜ばれるごはんです。少しハードルが高く感じるかもしれませんが、コツを押さえれば意外と簡単。外食しづらい今だからこそ、おうちでちょっと贅沢してみるのはいかがでしょう。特別な日やおもてなしにもぴったりです」
材料(3~4人分)
・米……3合
・生鮭(切り身)……2切れ
・いくら(しょうゆ漬け)……100g
・三つ葉……1束
a. 水……450cc
a. 薄口しょうゆ……45cc
a. 酒……45cc
下ごしらえ
・米は水で洗い15分浸水させ、ザルに上げて水気を切る
・生鮭は塩(分量外)をふり、20分置く。その後水でサッと洗い、グリルで両面を焼く
・焼いた鮭皮を除き、身は手でほぐす
作り方
1. 土鍋に米、(a)を入れて蓋をし、約7分間強火にかけて沸騰させる
2. 沸騰したら蓋を開け、焦げないように箸で全体をサッとかき混ぜる。再度蓋をして中火弱で7分加熱する
3. 水分が減り米肌が見えてきたら、弱火で7分、さらに極弱火にして5分炊いたら鮭を入れて火を止める。5分蒸らし、カットした三つ葉を散らして火から下ろす
4. 蓋を開け、いくらをのせてしゃもじで全体をサックリと混ぜ、器に盛る
コツ・ポイント
「生鮭は塩をふり、20分ほど置いてからグリルで焼いてください。このひと手間が鮭の旨味を引き立たたせてくれます。また生鮭をそのまま炊き込むのではなく、焼いてほぐしてから加えることで、生臭さが残りません」
3. 焼いてほぐすと旨味倍増。さんまの炊き込みごはん
調理時間:50分(※米の浸水時間、さんまをさばく時間を除く)
「焼いたさんまにしょうが、分葱(わけぎ)を合わせた香り高い炊き込みごはん。秋の定番であるさんまごはんですが、塩焼きにしたさんまにしょうゆを塗り、ほぐしてから合わせるのがポイントです。さんまの旨味がをたっぷり吸い込んだごはんを、ぜひ味わってください」
材料(3~4人分)
・米……3合
・さんま……2尾
・塩……適量
・しょうゆ……少々
・分葱(わけぎ)……2本
・しょうが……1片
a. 水……450cc
a. 薄口しょうゆ……45cc
a. 酒……45cc
下ごしらえ
・米は水で洗い15分浸水させ、ザルに上げて水気を切る
・さんまは3枚におろして全体に塩をふる。20分置いたら水でサッと洗って水気を拭き、骨を抜く
・下処理したさんまにハケでしょうゆを塗り、グリルで軽く焼く。冷めたら大き目のひと口大にほぐす
・分葱は小口切りに、しょうがはみじん切りにする
作り方
1. 土鍋に米、(a)を入れて火にかけ、蓋をして約7分間強火で沸騰させる
2. 沸騰したら蓋を開け、焦げないよう箸で全体をサッとかき混ぜる。再度蓋をして中火弱で7分加熱する
3. 水分が減り米肌が見えてきたら弱火で7分、さらに極弱火にして5分炊いたらほぐしたさんまを入れて火を止める。5 分蒸らし、火から下ろす
4. 蓋を開け、しょうがと分葱を加えてしゃもじで全体をサックリと混ぜ、器に盛る
コツ・ポイント
「さんまは一度焼いてから、ほぐした身を加えましょう。ひと手間ですが、そのまま加えるよりも味が染み出ておいしいですよ。また、さんまの身はあまり小さくほぐしてしまうと、ごはんと混ぜたときに細かくなり過ぎてしまいます。少し大きめにほぐしたほうが身の質感が残り、ごろっと贅沢な仕上がりになりますよ」
プロのひと手間が肝!土鍋炊き込みごはんで新米を味わおう
秋の旬食材を味わう、土鍋炊き込みごはんのレシピをご紹介しました。
基本調味料はすべて1:1:1と覚えやすく、下ごしらえさえきちんとおこなえば、あとは炊き込むだけ。土鍋ごとテーブルにサーブすれば、食卓が盛り上がること間違いなしです。
今がおいしい新米を、土鍋炊き込みごはんで存分に楽しみましょう。
取材・文/高崎瑞輝(macaroni 編集部)