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郊外型の住宅供給公社の住宅は、入居開始から40年以上が経過し、同時期に入居した世代が一斉に高齢化している。特に大規模な団地では、各住棟から団地内の商業施設やバス停留所等までの距離が遠く、移動が難しい高齢者の外出を控えさせる要因となっているなど「距離のバリア」とも言える状態を生み出しており、団地内における外出機会の創出が課題であった。

そこで、JKK東京(東京都住宅供給公社)と国立大学法人群馬大学は、2021年10月に町田木曽住宅地域において、自動運転車両を活用した実証実験を実施することを同年9月8日に発表した。

同実証実験では、高齢の人などの移動を自動運転車両によりサポートするとともに、買い物で購入した日用品等の配送や外出のきっかけとなるイベントの開催等により外出を支援する。実験により得られた結果から、団地内における自動運転の安全性や受容性、移動支援に関するニーズ、自動運転と生活関連サービスの連携可能性など、将来的な事業化に向けた検証を行う予定だ。



●実施体制

JKKは実験全体の進行統括を行い、群馬大学及び群馬大学発ベンチャーである日本モビリティ株式会社が自動運転車両を提供、管理するとともに、来年度町田木曽住宅において生活サービス拠点の開設を予定するヤマト運輸株式会社が外出を支援する生活関連サービスを提供する。また、町田木曽地域の地元交通事業者である神奈中グループの協力により、自動運転車両を運行予定だ。なお、実験にかかる事業費の一部は、東京都が負担する。


実施体制イメージ

●実験概要

・実験期間

2021年10月中〜下旬

・実施場所

町田木曽住宅地域(町田市木曽東4-11-イ1 ほか)

※自動運転車両の乗車方法、実施サービスの詳細については、決まり次第あらためて告知する。

●自動運転車両走行の概要(群馬大学が実施)

・自動運転走行

レベル2(システムがアクセル・ハンドル・ブレーキを自動操作)車両にドライバーが乗車し、必要に応じて手動運転を実施

・運行方法

あらかじめルートおよび乗降場所(25か所程度)を設定し、利用者の希望する時間・乗降場所間を走行

・乗車方法

電話・対面受付による予約制(無料)


実験車両イメージ



●生活関連サービスの概要(ヤマト運輸が実施)

・1.
【車両への乗降支援】:
一人での外出に不安のある高齢の方でも安心して乗車できるよう、自宅と乗降場所との間の移動を、手荷物の運搬・先導・声掛け等によりサポート。(車両への乗降支援には、肩貸し・手つなぎなどの身体的接触を伴うものを含まない)

・2.
【買い物サポートサービス】:
乗車の人が団地内商店街で買い物した購入品を自宅まで届ける

・3.
【イベントの開催】:
外出の目的となるイベントを実施(脳活性化エクササイズ、フラワーアレンジメントなどを予定/イベントの内容は変更となる場合がある)


町田木曽住宅

(ロボスタ編集部)