キャリコネニュースが6月18日に配信した、「『専業主婦の妻は昼までアニメを一気見。労働意欲ゼロです』 」という記事が、ネット上で話題になった。注目を集めたのは、妻と子ども二人を養う香川県の男性(30代/営業職/年収1000万円)から寄せられた不満だ

専業主婦の妻は激務の夫に代わり家事育児を一人で担っているが、男性から見れば不満だらけ。妻は「子どもが小学校に上がったら働く」と言いながら、「専業主婦に慣れて労働意欲ゼロ」と批判的だ。

ガールズちゃんねるにはトピックが立ち、この不満に対する是非でおおいに沸いた。配信から6日経ってもコメントが入り続け、意見は1万以上にのぼっている。(文:篠原みつき)

「お母さんは公園で遊んでる訳じゃないからね」など反論多数


特に物議を醸したのは、テレワーク中に男性が見たという妻の一日を描写した部分だ。

「朝起きて子どもたちを見送ると、イヤホンをして昼までAmazonプライムでアニメを一気見」
「昼過ぎに夕食の準備をして車で幼稚園へお迎え。1時間後に小学生の上の子が帰宅」
「その後は何をするわけでもなく、公園に同伴しママ友たちと戯れ、日が暮れる寸前まで遊ばせて帰宅。風呂と食事を済ませる」

営業の管理職で日々プレッシャーを感じている男性は、何の苦労もなさそうに見える妻に複雑な思いを抱いている。これに対してトピック内のコメントは、男性に対するさまざまなツッコミが相次いだ。

「お母さんは公園で遊んでる訳じゃないからね。毎日やってみなよお父さん……」
「奥さんが(子どもを)見てくれてるから仕事に集中できるくせに偉そうな旦那」
「仮に嫁が働きに出るようになったら(中略)旦那にも、家事育児の負担が行くのわかってるのかな。専業主婦の嫁に丸投げできていたものが全て分担になるのに」

など、夫から見れば楽そうな妻の日常も、幼い子ども二人を育てる立場からすれば、そんな簡単なものではないという反論が次々と寄せられた。

公園同伴は「他のお母さんと無難に話しなきゃいけないの、本当に精神的に疲れるよ」という声もあるように、他人との交流が苦手な人には苦痛でしかない。"ママ友と戯れ"とは失礼だと憤る人も多かった。筆者も子どもが小学校低学年くらいまでは、公園に見守りとして付き添っていたので大変さはよく分かる。正直、早く夕飯の支度をしたいが、外遊びは必要かと思って連れて行く。帰宅後はバタバタと風呂に入れ、夕飯を食べさせるのも一苦労だ。

夫が激務のワンオペ育児妻は、時短パートを探すのも意外と難しい。そんなに働いてほしければ、初めから保育園を探して自分も家事育児を担うべきという声も散見された。

「頑張っているのに家族から大切にされていない」という不満では?

一方で、「旦那が家で仕事してるのにイヤホンでアニメ一気見はしないわ」など、妻に対して批判的な声もある。「仕事に比べたら全然大変じゃないわ。昼までアニメとか楽じゃん」と、夫に共感する人も。「旦那さん仕事のストレスがすごそうだね」という同情もあり、専業主婦に厳しい見方があることも確かだ。

他方、「香川でそれだけ旦那さんがもらってるんだったら専業主婦余裕でしょ」など、経済的に困っているわけではないのに働けと言うのは「心が狭い」という指摘も複数あった。

ようするに男性は、妻が働かないことよりも、「自分が大変」なことが辛いのではないか。不在が多いせいか妻からは子どもの学校イベントも知らされないというから、「頑張っているのに家族から大切にされていない」という不満が強いのかもしれない。妻は妻で子育てに忙殺され、夫をいたわる余裕もない。お互いに思いやりを持てるよう、夫は働き方を変える努力や、夫婦でゆっくり話し合う必要がありそうだ。