初心者でも大丈夫!野菜の切り方13種類のコツをマスターしよう♪

野菜は切り方で味が変わる!

レシピサイトや料理本を見ていると、「乱切り」「いちょう切り」「斜め切り」といった切り方の用語が頻繁に登場します。料理に一番適した切り方が紹介されているので、切り方がわからず適当に切ってしまうのは禁物。切り方が違うだけで、味や食感が変わってしまうからです。

野菜は「繊維に沿って切る」または「繊維を断ち切る」かでも味が変わってきます。たとえば、ピーマンの場合は、繊維を断ち切るように横にスライスすると、細胞が壊れて苦味が出やすく、繊維に沿って切ると苦味は抑えめに。

玉ねぎの場合は逆で、繊維を断ち切るように切ると、空気に触れる面積が大きいため辛味が抜けやすく、繊維に沿って切ると辛味が残ります。料理の用途や野菜の種類によって、切り方を上手に使い分けたいですね。

失敗しない!野菜の切り方のコツ

硬い野菜は「押して」切る

硬い野菜を切るときは、包丁の刃を押すようにして切ります。力が入れやすいため、繊維を断ち切りやすくなるんです。

やわらかい野菜は「引いて」切る

やわらかい野菜の場合は、包丁の刃先を使って手前に引くように切りましょう。力が入らないため、野菜の繊維を壊さず、きれいに切ることができます。

転がりやすい野菜は「斜めに」切る

転がりやすい野菜を切るには、包丁を斜めに入れて切るのがポイントです。切ったあとの野菜がバラバラになったり、転がったりするのを防げます。

マスターしよう。野菜の切り方13種類

1. 輪切り

大根、にんじん、なすといった円柱形の野菜や、玉ねぎやトマトなど球形の野菜を、端から一定の厚さで垂直に切り分けることを輪切りといいます。切り幅は料理に合わせて変えてください。輪切りにした野菜の角を浅くそいで丸くすることを面取りといい、煮崩れ防止に役立ちます。

主な用途は大根のおでん、にんじんのグラッセ、なすの田楽、レモンティーに添えるレモンなどがあります。

切り方(大根の輪切り)

皮をむいた大根を端から同じ厚さになるように切っていきます。ポイントは包丁を垂直に入れること。斜めに入れると、厚さにばらつきがでるので注意してくださいね。

▼大根の輪切りを使うレシピはコチラ

2. 細切り・千切り

細切り・千切りとは、線のように細く切る方法です。細切りは幅3mm程度、千切りは1mmから2mmほどにそろえます。

主な用途は野菜サラダ、キャロットラペ、きんぴらなど。刺身のつまや千切りキャベツなどは、千切りを代表する使用例です。

切り方(にんじんの千切り)

皮をむいたにんじんを、2mmほどの幅に切ります。

切ったにんじんを少しずつずらして並べ、端から2mmほどの幅に切っていきます。きれいに仕上げるには、最初に切るときと千切りにするときの幅をそろえるのがコツですよ。

▼にんじんの千切りを使うレシピはコチラ

3. みじん切り

みじん切りとは、ごく細かく刻む切り方です。少し大きめに刻んだものは「粗みじん切り」といいます。

玉ねぎのみじん切りなら、ハンバーグやオムレツなどに。にんじんのみじん切りなら、炊き込みご飯やキーマカレーなどの具材にぴったりです。

切り方(玉ねぎのみじん切り)

皮をむき、芯を取った玉ねぎを縦半分に切ります。根元部分を切り離さないようにして、縦に細かく切れ目を入れます。

90度向きを変え、横から3本ほど切れ目を入れます。

端から細かく切っていきます。ポイントは、最初に玉ねぎがバラバラにならないように、根元を切り離さないこと。最後に残った根元部分は細かく刻んでください。

▼玉ねぎのみじん切りを使うレシピはコチラ

4. 乱切り

乱切りとは、不規則な形に切る切り方で、材料を回しながら斜めに切るのが一般的です。切り口の表面積が大きくなるため、味が染み込みやすくなります。

乱切りにした野菜の用途は酢豚やカレー、肉じゃがなどに。

切り方(ごぼうの乱切り)

ごぼうは、流水の下でフキンやスポンジなどを使って汚れを落とします。細長いごぼうを乱切りにする場合は、ごぼうを回しながら切っていきましょう。まず斜めに切ります。

ひとつ切ったら、ごぼうをくるっと回してまた斜めに切ります。それを繰り返していけばOK。ひと切れの大きさを同じになるように切っていくと、見栄えがよくなりますよ。

▼ごぼうの乱切りを使うレシピはコチラ

5. 半月切り

半月切りとは、大根やにんじんなど円柱形や球形の野菜を縦半分に切り、端から厚さをそろえて切る方法のこと。切り口が半月のような形になります。

半月切りにすると、繊維が断たれるため火が通りやすく、やわらかい食感に。汁物や煮物に適しています。

切り方(大根の半月切り)

大根を使いたい分だけ皮をむき、縦半分に切ります。

切り口を下にして、端から同じ厚さに切っていきます。分厚い半月切りにする場合は、輪切りにしてから半分に切ると、形がそろえやすいですよ。

▼大根の半月切りを使うレシピはコチラ

6. いちょう切り

円柱形や球形の野菜を縦4等分に切り、端から均一の厚さに切ることをいちょう切りといいます。切り口がいちょうの葉の形に似ていることから名付けられました。

豚汁やスープ、煮物などに適した切り方です。

切り方(大根のいちょう切り)

皮をむいた大根を縦半分に切り、さらにそれを縦半分に切ります。

端から切っていきます。厚さは作る料理によって違いますが、目安としては5mmから8mmほどです。厚さにばらつきがないように、均一の厚さで切ることが、料理をきれいに仕上げるコツですよ。

▼大根のいちょう切りを使うレシピはコチラ

7. 短冊切り・拍子木切り

短冊切りは、1mmから3mmほどの薄い短冊のような形に切ることをいいます。火が通りやすいので、炒め物や汁物に向いています。

拍子木切りとは、7mmから1cmほどの拍子木のような形に切る方法です。大根やきゅうり、にんじんなどを使うスティックサラダに適しています。

切り方(にんじんの短冊切り)

皮をむいたにんじんを5cmほどの長さに切ってから、1cmほどの厚さになるよう縦に切り、板状にします。

板状にしたにんじんを重ねて、端から1mmから3mmの厚さに切っていきます。作る料理によって厚さは変えてくださいね。複数の野菜を同時に使う場合は、火の通りにくい材料ほど薄めに切るのがおすすめです。

▼にんじんの短冊切りを使うレシピはコチラ

8. 斜め切り

斜め切りとは、ごぼう、長ねぎ、きゅうりなど、細長い野菜を斜めに切る方法です。切り口が楕円形になるので火の通りが早く、また、繊維を斜めに断ち切るので口当たりもよくなります。

ごぼうや長ねぎなら煮物やお鍋に。きゅうりはサラダやサンドイッチの具材向きの切り方です。

切り方(長ねぎの斜め切り)

端から斜めに切っていきます。同じ大きさになるように切ってくださいね。厚さや角度は料理によって変えてOKです。

▼長ねぎの斜め切りを使うレシピはコチラ

9. くし形切り

くし形切りとは、玉ねぎやトマト、かぶなど、球状のものを放射状に切ることをいいます。髪をとかす櫛(くし)の形に似ていることから、くし形切りと呼ばれているんです。

大きめのくし形切りにした玉ねぎなら、ポトフやカレーなどの煮込み料理に。小さめのくし形切りにした玉ねぎは、炒め物に向いています。トマトの場合は、サラダにぴったりの切り方です。

切り方(玉ねぎのくし形切り)

ひげ根を切り落とし、皮をむいた玉ねぎを縦半分に切ります。

切り口を下にして、放射線状に3等分、または4等分に切ります。根元の部分は斜めに切り落とし、バラバラにして使う場合はつながっている部分を切りましょう。くし形のまま使いたい場合は、つながっている部分を切り落とさないようにしてくださいね。

▼玉ねぎのくし切りを使うレシピはコチラ

10. 小口切り

小口切りとは、長ねぎやきゅうりなど、棒状の細長い野菜を端から薄く切ることです。

長ねぎの小口切りは豚汁やラーメンなどの薬味としておなじみですよね。きゅうりやオクラなら、サラダや丼の具材にぴったりです。

切り方(長ねぎの小口切り)

長ねぎを、輪切りの要領で、端から薄く切っていきます。2~3本並べて切ると、時短につながりますよ。

▼長ねぎの小口切りを使うレシピはコチラ

11. 色紙切り

色紙切りとは、色紙のような正方形に薄く切る方法です。1辺の長さは1~3cm、厚さは1mmくらいが一般的ですが、料理の用途に合わせて変更してくださいね。

料理にアクセントや彩りを加えたいときに便利な切り方です。大根やにんじん、キャベツの和え物や汁物に向いています。

切り方(キャベツの色紙切り)

キャベツの芯の部分は切り落とします。キャベツの葉を数枚重ねた状態でまな板に縦向きに置き、1cm幅に切ります。次に横向きにして1cm幅に切れば、きれいな正方形になりますよ。

大根やにんじんのような円柱形の野菜の場合は、皮を向いてから周囲を切り落とし、四角柱にします。次に、1cm幅の四角柱になるように切り分け、端から薄く切っていきましょう。

▼キャベツの色紙切りの動画はコチラ

12. そぎ切り

そぎ切りは、白菜やしいたけなど厚みのある野菜を切るときに便利です。まさに、そぐように切っていきます。切り口の表面積が大きいため、短時間で火が通り、味の含みもよくなりますよ。

鍋やスープの具材に適した切り方です。

切り方(白菜のそぎ切り)

白菜は縦半分に切ってから、一枚ずつ白い部分をそぎ切りにしていきます。包丁の刃を斜めに寝かせ、手前に引くように、端から一定幅で切っていきましょう。厚みのない葉の部分はざく切りでOKですよ。

▼白菜のそぎ切りを使うレシピはコチラ

13. ささがき

ささがきは主にごぼうに用いられ、薄くけずるように切る方法をいいます。切った形が笹の葉に似ていることから、ささがきと呼ばれるようになりました。
きんぴらごぼうはもちろん、豚汁や炊き込みご飯など、ごぼうを使う料理に幅広く使われます。

切り方(ごぼうのささがき)

ごぼうは泥を落として洗っておきます。ごぼうをやや斜めになるように持ちましょう。包丁を寝かせて、ごぼうを回しながら、刃先で鉛筆をけずるような要領で薄くそいでいきます。

▼ごぼうのささがきを使うレシピはコチラ

野菜の切り方を変えて料理上手に

この記事でご紹介した野菜の切り方は、13種類。ずいぶんいろいろな切り方がありますよね。野菜は味付けや調理法で味が変わるのはもちろんですが、切り方ひとつで、味わいも見た目も変化します。まずは、料理に適した切り方を覚えるのが一番。

野菜の切り方をマスターすれば、それだけでぐっと料理上手に近づきます。あとは実践あるのみです♪